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MALS採用の新型ばら積み運搬船でCO227%削減を達成、目標を上回る成果

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 三菱重工業が開発した省エネ・環境性能に優れるばら積み運搬船の1番船が、技術供与先の株式会社大島造船所(長崎県西海市)で完成し、29日、世界的穀物メジャーの米国アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド社(Archer Daniels Midland Company:ADM)に引き渡されました。泡の力で船底の摩擦抵抗を減らす独自の「三菱空気潤滑システム(MALS:Mitsubishi Air Lubrication System)」をはじめ各種の技術により、CO2の排出量削減効果は従来船比27%減と、目標としていた同25%以上を達成していることが実証されました。

【空気潤滑システム搭載新型ばら積み運搬船】
 同船は、2011年にADMから住友商事株式会社が穀物輸送用として受注した3隻の1番船です。当社からの設計コンセプトとMALSなど環境技術の供与により大島造船所が建造し、2015年半ばまでに全3隻の引き渡しを完了する予定です。長さ237m、幅40m、喫水12.5mで、載貨重量トン数は約9万5,000トン。

 造波抵抗を低減する新型船首などを採用。また、プロペラの前方にフィンを設置し、プロペラボスキャップに特殊な溝を設けることで主機関の出力を効率よく推進力に変換します。さらに、浅い喫水を採用することでMALSによる省エネ・CO2削減効果を追求しやすくしています。

 MALSは、ブロア(送風機)を使って船底から吹き出した空気が、細かい気泡となって船底を覆うことにより、航行時に水との摩擦を減らすものです。一般財団法人 日本海事協会などの支援を受けて開発。モジュール運搬船やフェリーなど当社が建造した各種の船舶に採用され、燃料消費および環境負荷の有力な低減技術として実績を積んでおり、今回のばら積み運搬船についても海上運転試験により、MALSが想定どおりの性能を発揮したことが実際に検証されました。

 海上輸送における環境負荷低減に向けた国際ルールが採択され、環境に優しいエコシップに対する期待とニーズが着実に高まっています。こうした状況を踏まえ、当社は各種エコシップの開発・建造に加え、船舶・海洋事業で培った技術を他の造船所に供与するエンジニアリング事業でも、MALSをはじめとする省エネ・環境関連技術の普及に力を注ぎ、海運業界の発展に貢献していきます。

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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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