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中東でのガスタービン受注が累計80基に、地域のインフラ整備に貢献

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 三菱重工業は、カタールのラスラファン工業地区(Ras Laffan Industrial City)で進む大規模なラスラファンC独立発電・造水事業(IWPP)向けに8基、サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコ社(Saudi Arabian Oil Company)のカラン(Karan)ガス製造プラント向け電力・蒸気併給(コジェネレーション)設備用に1基、計9基のガスタービンを受注した。これにより、当社の中東向けガスタービンの受注累計は80基に達した。

 このうち、ラスラファンの発電・海水淡水化事業は、中東地域で数多く立ち上がっている大規模なインフラ整備事業の代表格。日本・欧州事業連合とカタール側で構成する事業会社Ras Girtas Power Company(RGPC)が、25年にわたり電気と水をカタール国営配送電水会社(Qatar General Electricity & Water Corporation:“KAHRAMAA”)に供給するもので、RGPCには、三井物産、スエズ・トラクタベル社(Suez-Tractebel S.A.、本社:ベルギー)、カタール国営石油会社(Qatar Petroleum:QP)とカタール発電・造水公社(Qatar Electricity & Water Company:QEWC)などが出資している。

 総発電能力273万kWの天然ガス焚きコンバインドサイクル(GTCC)発電設備と、造水能力日産6,300万ガロンの海水淡水化プラントで構成する設備は史上最大級で、当社はプラント建設コントラクターである三井物産に、中核となる動力源としてM701F型ガスタービン8基と26万kW蒸気タービン4基を納入する。また、発電機12基は三菱電機、海水淡水化プラントは仏SIDEM社が供給。プラント設備の全体取りまとめは韓国の現代建設が担当する。運転開始は2011年4月の計画。

 一方のサウジアラムコ社が手掛けるカラン向けコジェネ設備には、ガス精製用プラントの動力源として、出力15万kWの天然ガス焚きM501F型ガスタービン一式を納入する。納期は2010年で、発電機は三菱電機が供給。取扱商社は三菱商事。

 当社は1980年代以降、中東で大型の発電設備および海水淡水化設備を多数供給してきており、最近もサウジアラビアにおいて、2005年に、丸紅、日揮、伊藤忠商事、ACWAパワー社の企業連合からラービグ向けに、また、2007年には、ACWAパワー社、三菱商事、サウジ電力会社(Saudi Electric Company:SEC)などの企業連合から、シュケイク向けにそれぞれ大規模な火力発電設備と海水淡水化設備の建設を受注しており、今回の受注はこれらに続くもの。

 中東向け累計受注80基のうち、サウジアラビア向けが29基と最多。うち、サウジアラムコ社向けが25基を占める。中東では、著しい経済発展とそれに伴う人口急増を背景に、今後も中東では200万kWクラスの大型IWPP設備投資が年2~3件程度継続して計画される見通し。当社はこの地域での豊富な実績と知名度を弾みに、これからも中東の多様なインフラ整備案件獲得に向け積極的な営業活動を展開していく。

 


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