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温室効果が小さくオゾン層を破壊しない新冷媒を採用した次世代型ターボ冷凍機

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 三菱重工業は、環境負荷が極めて低い新冷媒「HFO-1233zd(E)」を採用した次世代型ターボ冷凍機「ETI-Zシリーズ」を開発、9月から順次販売を開始します。同冷媒を使った小容量クラスのターボ冷凍機は世界で初めてとなります。

 ETI-Zシリーズは、2008年の発売以来高い支持を得てきた「ETIシリーズ」の商品コンセプトである“高性能とコンパクト性”を継承し、冷凍機本体にインバータを搭載したモデルで、冷凍能力は80~700冷凍トンです。高速モーター直結型の圧縮機を採用し、増速機構を廃止するとともに軸受の数を低減したことにより、駆動に伴うエネルギー損失を減らして高性能を実現。それにより200冷凍トンクラスの定格COP※1は6.3とクラス最高レベルの省エネ性を発揮し、当社現行機のETI-20と比べ約3%改善しています。さらに、構造の簡素化により信頼性も向上させました。

 HFO-1233zd(E)は、地球温暖化係数(GWP)※2がCO2と同じ1で小さく、オゾン層破壊係数が0で、オゾン層破壊につながらず温室効果も小さいことから、フロン排出抑制法※3の適用対象外で、排出・漏洩の抑制や廃棄後の回収・破壊などの面で規制を受けません。半面、現行冷媒に比べると冷媒ガスの体積が約5倍となり、同じ能力を発揮させるには圧縮機や熱交換器のサイズが一般的に大きくなる傾向にあります。このためETI-Zシリーズでは、最新翼形状の適用、モーターの高速回転化、高性能伝熱管の採用とその配置最適化などによりコンパクト化を実現しています。

 また、マイコン操作盤にはCPUの高速化でさらに高精度な制御を可能とする新基板を搭載しており、冷凍機の省エネ運転をサポートします。液晶表示部はタッチパネル式に一新して操作性を高めるとともに、機器本体のメンテナンスをサポートする機能を向上させています。

 今後は、低GWPの新冷媒を採用した次世代型ターボ冷凍機について、固定速機を含め1,500冷凍トンクラスまで順次開発・発売してラインアップを充実させていく予定です。

 当社は、ターボ冷凍機の国内トップメーカーで、高効率ターボ冷凍機の受注実績は2000年以降の累計で3,000台以上に達しており、国内外から「高効率」と「信頼性」で高い評価を得ています。これまでに培ってきた技術をさらに発展させることにより、これからも省エネおよび環境保全に貢献する商品開発に取り組み、市場ニーズに応えていきます。

※1 COPはCoefficient of Performanceの略。成績係数のことで、値が大きいほど省エネ性に優れます。
    JIS規格に基づき算出。COP=定格冷凍能力(kW)]]/>÷


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