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埼玉新都市交通にニューシャトル向け新型車両の納入を開始

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 三菱重工業は、埼玉新都市交通株式会社(社長:山根 昌也氏、本社:埼玉県伊奈町)に伊奈線(ニューシャトル)向け新交通システム車両の納入を開始しました。大幅な軽量化とG-Fit※1により快適性を向上させた新型車両で、既存車両の更新用です。第一弾として納入した1編成(6両)の営業運転が、11月4日(水)から始まります。

 今回の新型車両「2020系」は、並走する新幹線との調和性も高い、より未来感のある外観デザインへと一新しました。車体断面は、理想的なシート形状の傾きを基準に、車内が最も広くできる六角形状とし、合理性と快適性を備えた上質な室内空間に仕上げました。また、オールダブルスキンアルミ構体を採用するなど既存車両に比べ1両当たり1トン超の軽量化を実現しています。台車は、当社の最新型ボギー台車T-smover※2を採用しています。

 埼玉新都市交通は、埼玉県や東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)などが出資する第三セクターで、同社が運営するニューシャトルは1983年12月に開業しました。大宮駅(さいたま市大宮区)から内宿駅(伊奈町)までの13駅(約13km)を結んでいます。同社では現在、初期に導入した車両42両(7編成)の更新を進めており、そのうち今回受注した2020系18両(3編成)への切り替えが2016年にかけて行われます。

 新交通システムは、道路上の空間を有効利用するために考案されたシステムで、1981年から日本の多くの都市で実運用が始まっています。最小回転半径は30mで、交差点で周囲の建物に影響せずに方向転換ができるのも特徴です。また、ゴムタイヤを用いているため、騒音・振動で沿線環境に影響を与えない優れたシステムです。当社は、11月11日(水)~13日(金)に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される「第4回鉄道技術展」にも、今回納入を開始したニューシャトル向け2020系車両の実物を出展します。

 当社の新交通システムには、2014年グッドデザイン賞で公共交通をリノベーションしたデザインと評価されて特別賞を受賞したゆりかもめ7300系、本年10月に営業運転を開始した日暮里・舎人ライナー330形、そして今回のニューシャトル2020系といった新型車両があります。当社は、新交通システムの新世代の到来を予感させるこれらの新型車両をAGT(Automated Guideway Transit:自動案内軌条式旅客輸送システム)と呼び、優れたデザインや経済性、環境性能を強くアピールしていきます。

※1 快適性を追求した次世代の車両用シートです。
※2 軽量、高耐久性、低振動、低騒音、メンテナンスの容易性を備えた新型台車です。

                             
    埼玉新都市交通 ニューシャトル 2020系 新型車両の外観                   ニューシャトル 2020系 新型車両の室内


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