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仏アレバNP社への出資に向けた具体的提案の検討を開始

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 三菱重工業は、フランスの原子力総合メーカー、アレバ社のグループ会社で、原子力発電プラントの設計、機器の製造、および燃料供給などのサービスを手掛けるアレバNP社に対し、少数株主としての出資に向けた具体的提案を行うための検討を開始しました。

 アレバNP社は今後、同国の大手電力事業者であるフランス電力会社(EDF社)の傘下となり、同社主導の新たな事業体制が構築される予定です。当社はアレバNP社への出資により、同社と設立した合弁会社による最新鋭の原子力発電プラントの開発に基づいて、日仏の連携強化を通じた原子力発電の更なる安全性、信頼性の向上への貢献を目指します。

 当社とアレバ社は、1991年に燃料サイクル分野において合弁会社を設立、2006年には原子力事業でのより広範な協調で合意しました。これにより2007年、アレバNP社との折半出資による合弁会社ATMEA社を設立、両社技術を融合した電気出力110万kW級の最新鋭の加圧水型軽水炉(PWR)「ATMEA1」を開発して、同炉は2013年にトルコ向けに4基の採用が内定しています。また、新興国を中心に、その他各国でも採用が検討されています。更に、原子燃料分野では2009年、アレバNP社による三菱原子燃料株式会社への資本参加を受け、原子燃料の設計・開発から製造・販売までを一貫して行う体制を構築するなど、多くの協力実績を有しています。
 当社はまた、2005年以降、EDF社が同国内で運転中の原子力発電プラント向けに取替用蒸気発生器15基を受注、順次納入し、その運用の支援などを通じて、同社とも良好な関係を継続しています。

 今回の具体的提案の検討に際し、当社の宮永俊一社長は次のように述べています。
 「当社とEDF社、アレバ社は、従来からそれぞれの技術を活かした良好な協力関係にありますが、アレバNP社への出資が実現し、日仏原子力産業界のより一層の連携強化と、それによる世界の原子力発電プラントの品質向上への貢献が可能になることを期待しています。」

 当社は今後、出資比率をはじめとする、アレバNP社に対する資本参加の諸条件に加え、原子力発電の安全性と信頼性の更なる向上のための日仏共同施策などについて、EDF、アレバ両社に提案し、それらの実現に向けた各種の協議を実施していきます。

Tags: 原子力,欧州,パワードメイン
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