三菱日立パワーシステムズ（MHPS）グループのAQCS製品の事業力強化
脱硫装置の国内アフターサービス事業と水処理装置事業を集約

　今回のMHPS-ESへの事業移管は、AQCS（Air Quality Control Systems：大気環境対策システム）製品機種のフルライン化を実現したMHPSグループが、次のステップとして、AQCSバリューチェーンの更なる充実とアフターサービス事業の拡大に向け踏み出すものです。

　具体的には、MHIECが所掌している国内向け脱硫装置アフターサービス事業を、ガス・ガスヒーター（GGH）熱回収装置、GGH再加熱器のアフターサービス事業とともにMHPS-ESに移管します。また、MHPSが手掛けている、旧バブコック日立株式会社（BHK）の脱硫装置アフターサービス事業も可能な限り早期にMHPS-ESに移し、MHPS-ESはこれにより、一層の顧客対応力強化をはかります。
　また、MHI-MSが所掌する水処理装置もMHPS-ESに移管します。この水処理装置のうち、脱硫装置の排水処理は、火力発電プラントを構成する重要なシステムであり、MHPS-ESはこの事業を譲り受けることにより、AQCSと並んで排水処理分野でも環境に配慮した火力発電システムを提供することができるようになり、MHPSグループとしてより大きな総合力の発揮が期待できます。さらに、発電プラント以外の各種産業向け水処理装置事業についても、MHPS-ESがMHI-MSの技術と豊富な経験を引き継ぎながら展開していきます。

　MHPS-ESは、2015年10月に営業を開始した集じん装置専業会社です。MHI-MSと株式会社日立プラントコンストラクション（HPC）がそれぞれ手掛けていた集じん装置事業を統合してスタートしたMHPS100%出資子会社で、MHPSグループが製品機種のフルライン化を実現して展開する多様なAQCS事業の一翼を担っています。

　MHIECとMHI-MSはともに三菱重工の100%出資子会社です。このうち、MHIECは環境・化学・各種プラントの総合エンジニアリング事業会社。また、MHI-MSは、ITS（高度道路交通システム）、油圧・機械、メカトロ製品、立体駐車場および鉄構プラントなどの幅広い製品の設計・製作・据付・アフターサービスを手掛けています。

　MHPSとMHPS-ESは今後も、密接に連携しながら、AQCS製品の事業展開をはかっていきます。