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日本液炭 水島工場向けにCO2回収装置を受注
回収能力283トン/日 液化炭酸ガス製造設備を構成

発行 第 5746号
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 三菱重工業は、日本液炭株式会社(社長:今川 雅博氏、本社:東京都港区)が同社水島工場(岡山県倉敷市)に新設する液化炭酸ガス製造設備を構成するCO2回収装置を受注しました。この液炭設備は三菱化学株式会社の水島事業所(倉敷市)で発生するCO2を回収し、液化炭酸ガスを製造するもので、CO2回収能力は283トン/日。完成は2017年10月を予定しています。

 当社は液炭設備全体のEPC(設計・調達・建設)を請け負う三菱化学エンジニアリング株式会社にCO2回収技術のライセンスを供与するとともに、CO2回収装置の基本設計を担当し、主要機器を供給します。

 日本液炭は大陽日酸株式会社のグループ企業で、日本国内の炭酸ガス関連事業を手掛けています。石油化学会社やアンモニアメーカーなどから高濃度な原料炭酸ガスを購入し、液化・精製して液化炭酸ガスやドライアイスとして販売することが中心です。
 大陽日酸グループは、2014年11月に三菱ケミカルホールディングスグループの一員となり、同グループの事業会社各社との協働を進めています。今回の液炭設備は、日本液炭が水島工場を置く、三菱化学 水島事業所内で発生する低濃度の炭酸ガスから吸収液を用いてCO2を分離・回収し、高品質な液化炭酸ガスを製造するものです。

 当社のCO2回収技術は、関西電力株式会社と共同開発した高性能な吸収液(KS-1™)を用いた「KM CDR Process®」と呼ばれる化学吸収法で、エネルギー消費量が従来法に比べ大幅に少ないのが特長です。1999年から、天然ガス焚きや重油焚きのプラントなどで発生する排ガスからのCO2回収商用装置を、世界各地で11基稼働させており、CO2回収装置の商用実績では圧倒的な世界トップシェアを誇っています。

 当社のCO2回収技術は、液化炭酸ガスやドライアイスの製造用に加え、尿素、メタノール、ジメチルエーテル(DME)の製造など化学用途、さらには、火力発電所などから発生するCO2の回収・貯留(CCS)や、生産性が低下した油層にCO2を圧入して生産増加をはかる原油増進回収(EOR)などでの幅広い利用が可能です。
 当社は今後も、CO2回収技術への積極的な取り組みを通して、持続可能な環境保全と経済発展に貢献していきます。

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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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