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三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:楠本 馨、本社:東京都港区)は、自然冷媒であるCO2を採用した業務用ノンフロン冷凍冷蔵コンデンシングユニット「HCCV1001」を開発しました。当社独自のCO2二段圧縮機スクロータリーをはじめ、幅広い先進冷熱技術を活用することにより、地球環境に対する配慮と高効率を実現しています。2017年4月に販売を開始し、冷凍冷蔵倉庫向けやスーパーマーケットなどの冷凍冷蔵食品陳列ケース向けを中心に、省エネおよび環境負荷低減に対するニーズを開拓していきます。
HCCV1001は10馬力タイプで、使用するCO2冷媒R744はオゾン層破壊係数ゼロ、GWP(Global Warming Potential:地球温暖化係数)1と現在広く使われているフロン(HCFC)や代替フロン(HFC)に比べ、オゾン層保護と温暖化抑制に大きく寄与します。冷媒搬送圧力に中圧域の圧力を採用することにより、現地施工費低減につなげています。使用周囲温度は-15℃~+43℃、使用温度範囲は-45℃~-5℃で、多様な冷蔵・冷凍のニーズに対応可能です。
高性能化を支えているのが、スクロール圧縮機とロータリー圧縮機を組み合わせた二段圧縮機スクロータリーです。高圧力比に有利なスクロール圧縮機構を高段側、低圧力比に有利なロータリー圧縮機構を低段側に配置。中間圧部に気液分離器を設けたガスインジェクションを採用することにより、冷凍能力を確保するとともに全運転領域での高効率化を実現しています。
また、最大配管長を同能力のフロン冷媒採用機と同等の100mとすることで置き換えを容易としています。さらに、当社のビル用マルチエアコン室外ユニットと同一の外形を採用することでコンデンシングユニットとの混在設置も可能にしています。
これらは、多数の冷熱製品の開発を手掛けるなかで当社が培った技術やノウハウを活かした成果です。
三菱重工サーマルシステムズは、今後も低GWP冷媒を使った高性能製品や自然冷媒製品の開発に注力し、シリーズのさらなる拡充とグローバル市場での地球環境保全に貢献していきます。
■高い環境性能と高効率を実現したCO2冷媒採用の業務用冷凍冷蔵コンデンシングユニット
- 当社独自のCO2二段圧縮機スクロータリーの採用で高効率を実現。
- 冷媒搬送圧力を中圧として冷媒配管の肉薄化を実現し、配管施工費(材工費)を低減。
- フロン冷媒採用機からのスムーズな更新需要を見据え最大配管長100mを実現。
■世界初の2段圧縮機式“スクロータリーコンプレッサ”と“中間圧ガスインジェクション構造”の採用により、大幅な性能・効率向上を実現
■余裕の長配管仕様(100m)で新設はもとより既設更新時の設置自由度も拡大
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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