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「Best Innovation」に環境関連2賞を新設 卓越した製品・技術の提供を通じて地球規模の課題解決に貢献

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◆ 「環境製品賞」に世界最大CO2回収プラントなど3件を選定

◆ 「環境・プラクティス賞」には航空機製造における複合材リサイクルビジネスモデルの構築

三菱重工業は、社内表彰制度である「Best Innovation」に2017年度から「環境製品賞」および「環境・プラクティス賞」の環境関連2賞を新設しました。これにより、当社グループ社員の環境貢献に向けた意識向上をはかり、さらなる技術革新を促していくとともに、卓越した製品・技術の提供を通じて地球規模の課題解決に貢献していきます。「Best Innovation 2017」では、地球環境保護や環境イメージ向上に貢献した製品を対象とする「環境製品賞」に3件、地球環境保全に貢献した事業活動を対象とする「環境・プラクティス賞」に1件を、それぞれ選定しました。

受賞案件、および概要は次のとおりです。(   )内は担当部門。

【環境製品賞】

◇環境保全とエネルギー増産を同時達成する、世界最大の処理能力を持つCO2回収プラント

(三菱重工エンジニアリング株式会社)

  • 火力発電所の燃焼排ガスからCO2を回収するプラント。回収したCO2は油田に注入して原油増進回収に利用する。関西電力株式会社と共同開発した吸収液を用いてCO2回収時のエネルギー消費量を大幅に抑制できる独自プロセスを採用。当社は、燃焼排ガスからの商用CO2回収装置を世界各地で13基納入しており、この分野の商用実績は世界トップシェア。今回のプラントのCO2回収能力は世界最大の4,776トン/日で、年間150万トンを超えるCO2が削減可能となる。

◇温室効果ガス排出を大幅削減するエネルギー自立型汚泥焼却炉

(三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社)

  • 下水汚泥焼却炉に、低沸点媒体の加熱・蒸発を利用するバイナリー発電装置(TURBODEN 社製)を組み込むことで、プラント消費電力を上回る発電を実現した国内初のエネルギー自立型汚泥焼却炉。汚泥由来の温室効果ガスであるN2O(一酸化二窒素)も削減、電力削減を含め、CO2排出量を従来比50%削減可能であり、初号機を東京都内で建設中。今回のプラントで焼却処理した場合、年間約12万トンのCO2が削減可能となる。

◇全容量帯に展開した低GWP(温暖化係数)冷媒適用ターボ冷凍機

(三菱重工サーマルシステムズ株式会社)

  • モントリオール議定書キガリ改正※をふまえ、国内業界に先駆けて低GWP冷媒(地球温暖化係数がCO2と同程度で、従来比1/1300となるもの)を採用したターボ冷凍機。小容量の「ETI-Z」、大容量の「GART-ZE」シリーズを展開し、国内メーカとして初めて全容量帯で低GWP冷媒機を揃えた。運転時の消費電力に起因するCO2排出量も約20年前の当社製品と比較して約40%低減。国内のターボ冷凍機が全て当社製低GWP冷媒機に転換されると、年間約770万トンのCO2が削減可能となる。

【環境・プラクティス賞】

◇航空機製造における複合材リサイクルビジネスモデルの構築

(航空・防衛・宇宙ドメイン 民間機事業部)

  • 炭素繊維複合材の利用が増大しているが、炭素繊維の製造はエネルギー消費が大きく、廃材処理に伴う環境負荷も発生する。そこで複合材廃材から炭素繊維を抽出する方法や繊維形態を見極め、リサイクル炭素繊維が新品と同等の利用価値があることを確認した。また他社に先駆けて、リサイクルメーカーも巻き込んで廃材からリサイクル炭素繊維を抽出するまでのバリューチェーンを創出した。これにより炭素繊維の製造エネルギー消費を1割程度に低減し、当社の複合材廃材約1,000弱トンが全てリサイクル利用されると、年間1万トン近いCO2が削減可能となる。

「Best Innovation」は当社グループの独創的な新製品・サービス、新技術、新事業などを対象とした表彰制度で、2003年度から毎年実施しています。今回は新たに選定された環境関連4件(上記)を併せ、計18案件が受賞しました。

※2016年10月にルワンダの首都キガリ(Kigali)で採択された、代替フロンを新たに規制対象とする改正条項。


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