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米国向け大型風力発電設備を大量受注

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 三菱重工業は、米国の大手風力発電ディベロッパー5社から大型風力発電設備 総計788基(総発電出力136万3,400kW)を連続して受注した。機種内訳は出力1,000kW風車(MWT-1000A)377基と、2,400kW風車(MWT92/2.4およびMWT95/2.4)411基で、その規模は、日本国内のすべての風力発電設備容量(総発電出力149万527kW、1,314基:2007年3月末現在)にほぼ匹敵する。当社が短期にこれだけ大量の大型風力発電設備を受注するのは今回が初めて。

MWT92/2.4風力発電設備
 今回の大量受注はいずれも、当社原動機事業の米国営業拠点であるMPSA(Mitsubishi Power Systems Americas, Inc.)を通して獲得したもの。
 内訳は、エジソン・ミッション・エナジー(Edison Mission Energy)社とバブコック&ブラウン(Babcock & Brown)社からMWT95/2.4風車をそれぞれ166基 (39万8,400kW)と118基 (28万3,200kW)、また、エアトリシティ(Airtricity,Inc.)社とユーラスエナジーアメリカ(Eurus Energy America)社からMWT-1000A風車をそれぞれ197基 (19万7,000kW)と180基 (18万kW)、さらに、そのほかにも、MWT92/2.4とMWT95/2.4をそれぞれ43基と84基(計127基、30万4,800kW)受注した。納期は2007~09年。

 1,000kW風車MWT-1000Aは、このクラスで世界最高レベルの発電性能を達成し、すでに世界で900基以上が運転中のベストセラー機。ブレードの構造や形状に工夫を施すことにより、低風速でも高性能な発電を実現する。
 一方の2,400kW風車MWT92/2.4およびMWT95/2.4は、大型風力発電機市場を対象とした当社の戦略機種。このうち、MWT92/2.4は、クラス最大級のロータ径92mと44.7m翼の採用により、低風速域での高効率な発電を実現する一方、強風を受け流す独自技術(Smart Yaw ©)の採用により、風速毎秒70mという台風にも耐える設計となっている。また、MWT95/2.4は、MWT92/2.4の翼長を1.5m伸展し、ロータ径を95mまで拡張することで、一層の発電性能向上をはかった改良機種。

 米国の風力発電機市場は現在、活況を呈している。同国の風力発電累積導入量は1,163万5,000kWで世界2位(2006年末現在。日本は13位)、新規導入量も年間245万4,000kW、同1位(同。日本は12位)で、世界の風車の約1/6は米国で建設されている状況。同国政府は現在これを後押しするように、優遇税制措置(PTC)の延長や再生可能エネルギー用割当基準(RPS)の導入などを行っており、今後も年間300~400万kWという大規模な風車の建設が続く見通しだ。
 そのような米国から当社は大型風力発電設備をこれまで2,574基(198万850kW)受注(うち、1,962基、131万50kWを納入済み)してきたが、今回の大量受注により同国向け納入受注累計は3,362基(334万5,250kW)へ一気に膨らむことになる。

 当社は、米国などで続く旺盛な需要に対応するため、風力発電設備の生産能力を大幅に増強、2008年度までに年間約120万kWの生産体制を構築することを目指しているが、今後も、市場ニーズに応える大型・高性能風力発電設備の開発を進める一方、一層の生産能力拡大に取り組み、さらなる事業拡大を進めていく。

 なお、当社は、6月3日~6日にロサンゼルスで開催される風力展示会(WINDPOWER 2007 Conference & Exhibition)に出展、さらなる受注拡大に繋げていく。

※ 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の調査に基づく。

 


Tags: 再生可能エネルギー,北米,パワードメイン
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