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インドネシア国営電力会社から老朽火力発電所の再生プロジェクトを受注

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 三菱重工業は、インドネシア国営電力会社(PT.PLN(Persero))から、老朽化した重油焚き火力発電所のリパワリング(再生)プロジェクトをフルターンキー契約で受注した。対象となるのは、PT.PLN(Persero)がジャカルタの北方に所有する各10万kWのムアラカラン火力発電所1~3号機で、リパワリング後は、70万kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備として稼動する。2009年から順次運転を開始する予定。

 ムアラカラン火力発電所1~3号機(当社が蒸気タービンを納入)の運転開始は1977年で、長期にわたり同国の基幹発電所として重要な役割を果たしてきた。しかし、同国経済の発展に伴い急増する電力需要に追いつけず、ジャワ島東部は慢性的な電力不足が続いている。プロジェクトは、国際協力銀行の円借款資金を活用し、この状態の解消を目指すもの。

 今回のリパワリングは、発電所部分と送変電部分で構成される。このうち、当社は発電所部分を担当、送変電部分は、住友商事が東芝プラントシステムおよびジェイ・パワーシステムズとともに手掛ける。発電・送変電を含めた全体の取扱商社は三菱商事。

 発電所のリパワリングでは、既設ボイラーを撤去し、蒸気タービンを改修したうえで、新規のガスタービンおよび排熱回収ボイラー各2基を追設して、老朽火力発電設備を最新のGTCC発電設備として再生する。
 当社はこのうち、M701Fガスタービン、排熱回収ボイラーの製作、蒸気タービンの改修、土木工事などを担当。発電機は三菱電機が手掛ける。

 当社は2006年にも同国向けにチレゴンGTCC発電設備(74万kW)を納入、インドネシア初となるF型ガスタービンを供給しているが、今回のプロジェクトでもF型ガスタービンが採用されており、同国向けF型ガスタービンは当社が独占して受注している。

 GTCC発電設備は、ガスタービンにより発電を行い、その排熱を利用して蒸気タービンでも発電する方式。エネルギーの有効利用とCO2の排出削減が可能で、省エネルギーだけでなく、環境保全にも大きく貢献する。

 当社はGTCC発電設備を国内外で多数納入し、技術・実績両面で広く市場の信用を獲得しているが、これからも、今回の受注を弾みとして、エネルギーの有効利用と環境負荷の低減に役立つ天然ガス焚きGTCC発電設備の受注活動をさらに積極的に展開していく。

 


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