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ビル空調用 高性能インバーターマルチエアコンを投入
業界最高水準のコンパクト設計

発行 第 4624号
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 三菱重工業は、業界最高水準のコンパクト化を実現した新型ビル空調用インバーターエアコン「ハイパーマルチLX(Hyper Multi LX)」シリーズを12月より順次発売します。当社独自の3Dスクロールコンプレッサーの搭載(12馬力)や、マルチ業界初の横吹き仕様(8~12馬力)の採用などにより、8~12馬力で据付け面積を半減(当社従来機比)するなど、コンパクト設計にトコトンこだわった新シリーズです。当社は大規模ビルから中小ビルまで幅広く拡販していく考えで、従来シリーズ比10%アップの売上げを見込んでいます。

 今回投入するハイパーマルチLXは、P112(4馬力)~P1360(48馬力)の計23機種です。従来シリーズにはなかった4馬力を新たにラインナップするとともに、5~12馬力をフルモデルチェンジ。また、全機種に新たな制御方式(SUPERLINK II)を導入して、スーパーリンク1系統あたりの接続台数の大幅アップと通信距離・速度の飛躍的な延長と向上をはかっています。

 当社は同時に、オゾン層を破壊しない冷媒R410Aを採用した空冷設備用インバーターエアコン「新ASVPシリーズ」も12月より順次市場投入します。第一弾として発売するのはP140(5馬力)~P560(20馬力)の計5機種で、業界トップクラスのAPF(通年エネルギー消費効率)※を達成するなど、大きく効率を高めたのが特徴です。

 ビル空調用エアコンの新シリーズ ハイパーマルチLXの主な特徴は、以下の通りです。
1. 業界最高水準のコンパクト化を実現
 新タイプのコンプレッサー搭載や横吹き室外ユニットの採用などにより、業界最高水準のコンパクト化を実現しました。P140(5馬力)ではユニット高さが当社従来機比35%ダウンの1ファンタイプとなり、重量も34%低減させています。また、8~12馬力ではビル用マルチ機初の横吹きを採用。従来機と比べ幅20%、奥行33%、質量10~11%とそれぞれコンパクトにして、据付け面積を従来の0.972m2から0.518 m2と、ほぼ半減しました。これにより、室外ユニットを乗用エレベーターの最小サイズ“6人乗り”で搬入可能としています。

2. 3Dスクロールコンプレッサーの搭載(12馬力)
 周(横)方向だけでなく、軸(高さ)方向にも圧縮する機構を持たせることで、従来機比5.5%の効率アップを達成、省エネと環境保全の要求に応えています。また、35%の小型化、26%の軽量化を実現して、搭載ユニットのコンパクト化、軽量化に貢献。さらに、低外気温での暖房立ち上がりスピードや、低温暖房能力を向上させました。この技術で2006年度(第34回)日本冷凍空調学会技術賞を受賞しています。

3. 配管長の延長の実現と施工性の向上
 室外ユニットと室内ユニットを結ぶ配管長を延長、14~20馬力の配管総延長を従来機の510mから1,000mに拡大して設計の自由度を向上、さらに8~48馬力には冷媒量自動判定機能、室内・外アンマッチチェック機能を搭載し施工性を向上させています。

4. 室内ユニットも大きく改善
 天井埋込型4方向吹出タイプでは業界トップの薄形を実現するなど、ここでも徹底したコンパクト化にこだわりました。また、独自の気流制御技術の採用や、吹出口の形状最適化などにより、風速の確保と気流の到達性を向上させています。また、4つの吹出ルーバーを自由に調整でき、それぞれ自在な風向バリエーションが選択できます。さらにドレンパンの汚れを室内からひと目で確認可能な透明の点検口を装備するなど、メンテナンス性を向上させてビル管理法への対応を高めています。

5. 新制御方式(SUPERLINK II)を導入
 新制御方式のバージョンアップにより、スーパーリンク1系統に接続可能な室内ユニットを従来の48台から128台まで増やしました。また、通信距離を大幅延長し、最大配線総長を従来の1,000mから2,000mまで拡大。通信速度も従来の4倍にして通信トラフィックを大幅に改善しています。また、非通電でも設定できる手動アドレスでの設定や冷媒系統毎の自動アドレス機能に加え、今回複数冷媒系統の自動アドレス機能を追加しています。

※APF=

Annual Performance Factor
1年を通して、ある一定の条件のもとにエアコンを使用した時の消費電力量1kWhあたりの冷房・暖房能力を表わしたものです。APFの表示により、実際の使用状態に近い運転効率を表示することができます。



Tags: 生活,アジア,I&Iドメイン
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