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130kW未満の小型ディーゼルエンジン全機種を環境対応型へモデルチェンジ

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 三菱重工業は4日から、130kW未満の小型4サイクル水冷ディーゼルエンジン全機種を米国環境保護庁(EPA)の排ガス規制に適合する環境対応型にモデルチェンジし、販売を開始する。すでに先行するかたちで2007年または2008年EPA三次規制に適合する74~117kW の“FR”、“FD”両シリーズの販売を開始しているが、今回、これを除く出力レンジ4~56kWの12機種(代表的機種)についても、2008年EPA中間四次規制に適合させた。これらにより、米国をはじめとする主要なマーケットでの競争力を高めて、2008年度20万台規模の販売を目指していく。

三菱ディーゼルエンジン「S3Q2-T」
 新たに投入する4シリーズは、価格競争力を維持しながら、これまで通りの搭載性を維持しつつ、市場ニーズである排ガス中間四次規制に適合することを目標に開発された。具体的には、吸気系に変更を加えるなどして、排ガス規制値を満足させた。ただし、従来エンジンからの変更は極力抑えられており、エンジンの大きさにも変化がないため、基本的に車両などの搭載性に影響を及ぼすことはない。

 これらに先行して、本年3月と9月にそれぞれ市場投入した“FD”および“FR”シリーズは、これまでの機械式の燃料噴射制御に代えてコモンレール式の電子制御を採用。これによりEPA三次規制に適合するだけでなく、燃費についても従来比5%(当社比)の低減を達成した。また、騒音についても同4%抑制するとともに、音質そのものの聴覚フィーリングを改良する工夫を施している。

 当社は、今回の全機種モデルチェンジした小型エンジンの投入を機に、建設機械、農業機械、産業機械、発電セット向け市場でさらに積極的な営業を展開、シェア拡大を目指していく。

 

コモンレール方式=世界的に厳しさを増す排ガス規制に対応するために開発された新しい燃料噴射システム。高圧の燃料がコモンレールによってエンジンの各気筒に分配され、そこに装着されたインジェクターにより、燃料噴射量および噴射時期が正確にコントロールされる。これにより排ガス中の有害物質を低減できる。

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