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20071009_MRJ(Mitsubishi Regional Jet)正式客先提案(ATO)を決定し、販売活動を開始

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 三菱重工業は、次世代のリージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の正式客先提案(ATO:Authorization to Offer)を決定、世界各国の顧客候補エアラインへの販売活動を本格的に開始する。

(完成予想図)
 当社は、1973年の戦後初の国産旅客機YS-11生産中止以降、民間航空機開発の機会をうかがってきたが、今回のATO決定を機に、欧米並みの自主民間機の全機組立・販売という画期的な意義を持つ事業へ進出することで、長く欧米のパートナーにとどまってきたわが国航空機産業の宿願達成へ挑戦していく。
 先端的技術の集積である航空機産業は、他産業への大きな波及効果が期待され、技術立国を指向する日本の長期的な産業発展に欠かすことはできない。当社は、官民の永年の悲願となっている民間航空機事業へ本格参入し、そのようなわが国基幹産業の一翼を担うことを目指す。

 ATO決定は、MRJ事業化への重要なステップとなる。当社は今後、MRJの本格的販売活動に加え、最終段階に入っているパートナー候補先との調整や、販売金融の仕組み確立、事業体制の整備などを進めながら、来年春に予定されているプログラムローンチに向けて取り組みを進めていく。
 現在、ボーイングからの支援について協議を継続しているほか、初の国産ジェット旅客機を日本の総力を挙げて実現するため、当社を中心としたMRJの開発・製造・販売等を行う事業会社を設立することを検討中。

 MRJは当社が開発を進めてきた、世界最高レベルの運航経済性と客室快適性を兼ね備えた70~90席クラスの最新鋭小型ジェット旅客機で、エンジンには、最新鋭のプラット&ホイットニー社製「GTF(Geared Turbo Fan)」を採用し、高い運航経済性と環境適合性を実現する。
 また、リージョナル機で初めて複合材を本格的に採用、新型エンジンの搭載や最先端の空力設計などとも相俟って、燃費の大幅な低減を実現、エアラインの競争力と収益力の向上に大きく貢献する。さらに、最新の設計手法、要素技術、材料・加工法などを導入、客室の快適性や環境負荷の低減などにつなげている。

 MRJが参入を目指すクラスのリージョナル機市場は、今後20年間、世界で約5000機の需要が見込まれている。当社は本年6月のパリ国際航空ショーにMRJ客室モックアップ(実物大模型)を出展し、多くの関係者の関心を集めたほか、これまでの顧客候補への個別訪問でも高い評価を得ているが、今回のATO決定を機に、プログラムローンチに向けた諸々の取り組みを全社一丸となって強力に推進していく。

 


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