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アルミ高速船事業の基盤を強化
下関造船所 大型アルミ高速船を対象とした新工場 完成

発行 第 4641号
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 三菱重工業が、下関造船所の江浦工場(下関市彦島江の浦町)に建設を進めてきたアルミ高速船用の新たな加工・組立工場が完成、25日、これを記念して現地で竣工式を行った。生産設備を従来の中小型船対象から大型船にも余裕を持って対応可能な設備に切り換えるための投資で、これにより、400総トンクラス以上の大型アルミ高速船建造にも十分対応できる体制が整ったことから、アルミ高速船事業の一層の拡充をはかっていく。

 新工場は本年3月に着工、基礎工事を含め8ヵ月余を費やして竣工したもので、併せて、隣接する工場にも大型船対応の新規設備を導入した。アルミ高速船の大型化傾向が顕著な近年の市場動向に対応するのが狙いで、具体的には、老朽設備の更新をはかるとともに、中小型船を主対象とした従来の生産設備を更新、大型のアルミ高速船の建造により適した設備とした。また、新工場を軸に、アルミ高速船工場全体のレイアウトを一新、各工程間の物流を改善。NC(数値制御)切断機やクレーン設備を増強して、切断・加工・組立の各工程を効率化するとともに、生産能力を拡充した。

 今回の投資により、アルミ高速船の工場面積はこれまでの約1.5倍に広がった。当社はさらに、アルミ高速船従事者の増強も計画中で、将来的には、協力会社の従業員も含め100人規模の体制を構築していく。

 下関造船所江浦工場は1954年(昭和29年)に日本初の全軽合金製高速船を建造して以来、高速旅客船、水中翼船、巡視船、漁業取締船など各種のアルミ高速船を送り出してきており、国内トップクラスの建造実績を有す。

 下関造船所は、大和町工場(下関市東大和町)内に2006年4月に建設した米国ボーイング社の新主力旅客機「787」向け複合材部品(ストリンガー)生産工場(航空機工場)が順調な操業を続けているが、今回、フェリー、特殊船、高速船を得意とする造船部門への久しぶりの大型投資を行い、アルミ高速船の競争力強化を実現したことで、陸上・航空機事業の充実に、主力事業である船舶事業の更なる増強が足並みを揃えることとなった。

 


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