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三菱重工業は、チリの発電事業者であるグアコルダ社(Empresa Electrica Guacolda S.A.)から出力15万2,000kWの石炭焚き火力発電設備をフルターンキー契約で受注した。当社はこれまでにも同社から石炭焚き発電設備15万kWを2基、15万2,000kWを1基受注しており、今回の受注は4基目となる。運転開始は2010年6月の予定。
発電設備は、首都サンティアゴから北方約700kmのウアスコ地区(Huasco)に建設される。ボイラー、蒸気タービン、発電機、復水器などで構成される設備で、このうち、ボイラーおよび現地工事は横浜製作所が、また、蒸気タービンおよび復水器は長崎造船所がそれぞれ担当、発電機は三菱電機が供給する。取扱商社は三菱商事。
グアコルダ社はチリの中堅事業者で、同国内で発電事業を手掛けている。発電施設が顧客と近距離にあるなど立地条件に恵まれており、Norte Chico地域では55%のシェアを確保している。
同社向け4基目となる今回の成約は、当社の技術と既存設備の良好な運転実績が高く評価されたことによる。
チリ経済は、世界的な銅価格の上昇などにより、2005年度成長率6.3%を達成、2006年度は伸び率が4.0%とやや鈍化したものの、2007年度は5%超の成長が見込まれるなど着実な経済回復が続いており、それらに伴い、電力需要が高まっている。
チリの電力市場は、これまで水力発電が主流であったが、発電量が気候(雨量)に大きく左右されるため、天然ガスや石炭を燃料とする火力発電にウェイトをシフトしつつある。しかし、その一方で、火力発電用の燃料も外国からの輸入に依存しており、アルゼンチンが天然ガスの輸出を制限した2004年以降、不足した天然ガスに代わり、石炭焚き発電プロジェクトの需要が急増している。
当社は今後も、順調な経済発展を続けるチリを中心に、中南米市場全体への営業活動を一段と強化していく。
三菱重工グループについて
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