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MRJ(Mitsubishi Regional Jet) 主要システムのパートナーを決定

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 三菱重工業は、次世代のリージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の主要システム製作に参画するパートナー5社を決定した。昨秋の正式客先提案(ATO:Authorization to Offer)決定を受け、今春のプログラムローンチを目指している最新鋭の小型ジェット旅客機で、当社はすでに世界各国の顧客候補エアラインへの本格的な販売活動を展開中。今回のサプライヤー決定は、MRJプロジェクト実現に向けた重要なステップとなる。

 今回決定したサプライヤーは、米国企業3社と日本企業2社。
油圧システムには、世界有数の油圧システム開発メーカーであるパーカー・エアロスペース社(Parker Aerospace、本社:米国カリフォルニア州、油圧システム部門:ミシガン州)が、また、電源、空調、補助動力(APU)、燃料タンク防爆、高揚力装置、防火の各システムには、航空機用制御機器最大手のハミルトン・サンドストランド社(Hamilton Sundstrand Corporation、本社:米国コネチカット州、航空部門:イリノイ州)がそれぞれ参画する。
 フライト・コントロールシステムには、航空電子機器の世界的メーカーであるロックウェル・コリンズ社(Rockwell Collins、本社:米国アイオワ州)とナブテスコ株式会社(本社:東京都港区)が、また、降着システムには、住友精密工業株式会社(本社:兵庫県尼崎市)が選定された。
 すでにエンジンには、最新鋭のプラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney)製「Geared Turbofan™」の採用が決まっており、今回の選定により、MRJの主要システムのパートナーが決定したこととなる。

 今回決定したパートナーのうち、Parker Aerospace社は、1990年代から民間航空機9機種で油圧システムの型式証明取得を担当している。また、Hamilton Sundstrand社は、Pratt & Whitney社同様、米国United Technologies Corporationの傘下企業で、民間・防衛航空機市場において長い歴史と多大な実績を持つ。
 Rockwell Collins社は70年以上の歴史を持つ航空電子機器メーカーで、今回MRJでは電子機器に加え、フライト・コントロールシステムをナブテスコとともに担当する。また、ナブテスコは、航空機の飛行姿勢を制御するフライト・コントロール・アクチュエーターの世界有数のメーカーで、わが国企業としてNo.1の納入実績を持つ。
 住友精密工業は、降着システムの設計・開発・生産で50年近い実績を持ち、ほとんどすべての国内航空機の開発に参画。その経験をベースに近年、海外民間機開発にも独自に参画しており、中型機クラスでは設計・開発・製造が行える世界でも有数の降着システムメーカーとなっている。

 MRJは世界最高レベルの運航経済性と客室快適性を兼ね備えた70~90席クラスの最新鋭小型ジェット旅客機。リージョナル機として初めて複合材を本格的に採用、新型エンジンの搭載や最先端の空力設計などとも相俟って、燃費の大幅な低減を実現、エアラインの競争力と収益力の向上に大きく貢献する。さらに、最新の設計手法、要素技術、材料・加工法などを導入、客室の快適性や環境負荷の低減などにつなげている。

 当社は今後も、航空業界発展の一翼を担いつつ、MRJのプログラムローンチに向けた諸々の取り組みを全社一丸となって推進していく。

 


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