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小型ターボチャージャー、2011年度までに年間690万台体制へ

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 三菱重工業は、小型ターボチャージャーの生産能力を現状の年間360万台(2007年度実績)からほぼ倍増し、2011年度までに690万台の生産体制を構築する。排ガス規制の広がりを背景に、ターボチャージャーの需要が急増しているのに対応するのが狙い。そのため、全世界を統括する司令塔である汎用機・特車事業本部(神奈川県相模原市)に専用工場を置き、また、タイには新たな生産拠点を設立、オランダ工場の拡充も行って、日・欧・アジア3極を軸とするグローバルな顧客即応体制を確立する。設備投資の総額は土地取得も含めて約400億円。

  【Mitsubishi Turbocharger Asia Co., Ltd.(MTA)】
 このうち、汎用機・特車事業本部では、隣接する新キャタピラー三菱株式会社の旧部品センターの土地(面積約7万5,000㎡)及び建屋を確保して、面積約3万3,000m2のターボチャージャー専用工場とする。分散している従来ラインの集約をはかるとともに、新たに導入する増産ラインなどと併せて、受入から加工・組立・出荷までの効率的な物流一貫体制を構築するのが目的。これにより、コア部分であるカートリッジ生産能力を80万台増の300万台にアップ、最終組立能力も50万台増やして140万台とする。また、開発・設計・生産技術などのマザーファクトリー、デザインセンターとして各拠点へのサポートを強化していく。

 タイ新工場は、カートリッジを年間250万台生産して、これまで汎用機・特車事業本部本工場が担ってきた世界への主要部品生産・供給機能を同工場とともに分担することを目指す。そのため、首都バンコク近郊のアマタナコン工業団地に敷地面積約14万7,000m2の土地を確保、当社全額出資の現地法人Mitsubishi Turbocharger Asia Co., Ltd.(MTA)を設立するとともに、建屋面積約6万m2の生産工場の建設に着手している。ここでは、年間50万台の最終組立能力や販売機能も保有し、現地での営業・技術・品質保証サービスにも対応する。

 欧州の生産拠点であるオランダの全額出資子会社、MHI Equipment Europe B.V.(MEE)でも、大口顧客が集中する現地市場への対応能力を強化する。具体的には、工場を約6,900 m2増設し、最終組立能力を80万台アップの280万台まで増強、遅滞ない製品供給を実現する。

 このほか、中国、韓国などの生産拠点なども増強し、690万台体制とする。

 自動車エンジンの燃焼効率を高めるターボチャージャーの需要は今後も、排ガス規制の強化に伴い、世界的に急増するものと見込まれている。今回の生産設備増強計画はこれら市場の拡大を睨んだもので、これらを通して品質と納期の両面で顧客ニーズに的確に応えながら、現在世界シェア3位の当社は早期の2位確保をはかり、さらにシェアトップを目指していく。



Tags: 自動車関連,アジア,I&Iドメイン
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