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アルジェリア向け大規模肥料製造プラントを受注

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 三菱重工業は、韓国の大宇建設(Daewoo Engineering and Construction Co., Ltd.)と共同で、オマーンの財閥であるスヘイル・バウワン・グループ(Suhail Bahwan Group)とアルジェリア炭化水素公社ソナトラック社(SONATRACH)が出資するジョイントベンチャー(El-Djazairia El-Omania Lil Asmida SpA)から、アルジェリアで計画されている大規模な肥料コンプレックス・プロジェクトを受注した。一建設工期内に納入される肥料製造プラントとしては世界最大で、受注総額は約24億ドル。生産開始は2012年中頃の予定。

 今回の肥料コンプレックスは、地中海に面した同国第2の都市であるオラン近郊のアルズー工業地区に建設される。天然ガスを原材料としてアンモニアを製造し、そのほぼ全量を尿素に転換して肥料用途の粒状尿素をつくる設備で、日産2,000トンのアンモニア製造プラント2系列、同3,500トンの尿素製造・造粒プラント2系列およびその関連設備で構成される。また、ハルダー・トプソ(デンマーク)、スナムプロゲッティ(イタリア)、ウーデ・ファーティライザー・テクノロジー(オランダ)の化学プロセス技術を採用する。

 今回の受注は、基本・詳細設計、機器調達、建設工事を含むEPC(設備一括請負)契約。このうち、当社はコンソーシアムのリーダーとして、基本・詳細設計、機器調達、据付・試運転指導員派遣を、パートナーの大宇建設は建設工事をそれぞれ担当する。

 アルジェリアは世界第4位の天然ガス輸出国であり、良質の軽質油も産出し、これらの資源輸出により外貨を獲得してきた。しかし近年、自国産業の育成のため、資源の加工による高付加価値化を進めている。今回の天然ガスを活用した大規模プロジェクトもその一環。肥料は、世界的な人口増加に伴う食料増産の流れから、今後も安定的な需要の増加が見込まれることから、本肥料コンプレックスの完成は、同国の経済発展に大きく寄与することになる。

 今回の受注は、当社が1985年以来、アルジェリア炭化水素公社ソナトラック社のプロジェクトを継続して遂行してきたことに加え、世界で稼働中の当社大型アンモニア・尿素プラントの納入実績が高く評価されたことによる。

 当社は、今回のアルジェリア大型案件獲得を機に、肥料プラント市場におけるプレゼンスを一層高めるとともに、合成ガス・石油化学分野での継続受注を目指して積極的な営業活動を展開していく。

 


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