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◆ 大手エネルギー企業トタルエナジーズ社と実効性調査を開始
◆ 三菱重工グループが取り組むCCUSバリューチェーン事業拡大の一環、三菱造船の高度なガスハンドリング技術を活用
三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区)は、フランスのエネルギー企業であるトタルエナジーズ社(TotalEnergies SE)と、液化CO2輸送船(LCO2船)の開発に関するフィージビリティ・スタディー(FS、実効性調査)を開始しました。石油・ガス事業におけるCO2排出量を削減する技術の開発を促進することにより、当社グループが戦略的に取り組むエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)の事業強化につなげていきます。
当社グループでは脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っており、CO2エコシステムの構築はその中の柱の一つです。さらに、CO2を回収して貯留や転換利用するCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)は、脱炭素社会を実現するための有効な手段として注目を集めており、そのバリューチェーンにおいて、LCO2船は、液化されたCO2を貯留および利用する拠点まで輸送する役割を担うもので、将来的な需要の拡大が期待されています。
三菱造船は、LCO2船の開発とその事業化を積極的に推進しているところであり、今回の共同事業は、このCCUSバリューチェーンにおいて欠かすことのできないCO2輸送分野にて、CO2エコシステムの構築に大きく寄与することが期待されます。当社グループは、三菱造船の液化ガス輸送船(LPG・液化石油ガス輸送船やLNG・液化天然ガス輸送船)建造で蓄積した高度なガスハンドリング技術と、三菱重工エンジニアリングの世界トップシェアであるCO2回収技術などグループ内の知見を結集させ、船陸に跨るCCUSバリューチェーンの構築に貢献します。
今回の共同事業に際し、トタルエナジーズ社のCCUS担当 Vice PresidentであるBruno Seilhan氏は次のように述べています。「当社は、大型LCO2船を検討するために、造船技術に定評のある三菱造船と提携できることを嬉しく思います。LCO2船の大型化は、世界的なネット・ゼロ・カーボン目標の加速に伴って予想される地中貯留用CO2輸送量の急増に対応し、世界の産業用排出源のニーズを満たす鍵となります。これは、2050年までに排出量を完全にゼロにするという当社の気候変動に関する野心と完全に一致しています」。また、三菱造船の北村 徹社長は「CCUSバリューチェーン市場において主導的な役割を果たしているトタルエナジーズ社から、当社の技術・知見が評価されたことを嬉しく思います。私共は、LCO2船が脱炭素社会の実現に向けた有効なソリューションであると考えています。今後もLCO2船を通じて脱炭素社会の実現を目指すパートナーと協力して積極的な技術開発を行うとともに、CCUSバリューチェーンの市場形成を目指します」と述べています。
三菱重工グループは、今回のトタルエナジーズ社との共同事業を通じ、CCUSバリューチェーン構築に必要なLCO2船に関する各種技術の開発および提供に引き続き尽力し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
LCO2船イメージ動画
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
詳しくは:
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