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◆ AP ベンチャーズ、シェブロンテクノロジーベンチャーズ、大阪ガスUSAらとともに出資
◆ エナジートランジションにおける革新的技術の一つとしてグリーンアンモニア企業と連携強化
三菱重工業は、米国統括拠点である米国三菱重工(MHIA: Mitsubishi Heavy Industries America, Inc.)を通じて、革新的触媒でグリーンアンモニア(注1)を製造する技術を持つ米国コロラド州のスターファイアエナジー社(Starfire Energy Inc.)に出資しました。同社による、商用アプリケーション開発の資金調達に、当社グループが応じたものです。当社グループは、水素・アンモニアガスタービンの技術開発などを戦略的に取り組むエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)において、カーボンフリーアンモニアが船舶や発電向けの燃料利用および水素キャリアとして重要な役割を担うと考えています。今回の出資を通じ、革新的な技術やソリューションを持つパートナーと提携することで、水素・アンモニアバリューチェーンの強化・多様化を加速するのが狙いです。MHIAは今回、APベンチャーズ(AP Ventures)、シェブロンテクノロジーベンチャーズ(Chevron Technology Ventures)、大阪ガスUSA(Osaka Gas USA Corporation)(注2)などとともに出資します。
アンモニア(NH3)は、エネルギー密度がリチウムイオン電池、圧縮・液体水素よりも高く化石燃料に匹敵する有望なエネルギーキャリアとされます。燃料としての直接利用以外に水素への転換も可能なため、すでに確立されているインフラストラクチャーおよび輸送ネットワークを活用できる、安価で効率的な水素貯蔵・輸送手段として期待されています。
スターファイアエナジー社は、低圧・省エネルギーな触媒技術を用いて、分散型グリーンアンモニア製造モジュール「Rapid Ramp NH3」とアンモニアを水素に分解するシステム「Prometheus Carbon-free Fire」を開発しています。この分散型ソリューションは、再生可能エネルギー、空気、水のみを投入してグリーンアンモニアを製造します。再生可能エネルギーの出力変動に柔軟に対応できるため電源への直接接続を可能にし、またサイトでの組み立ても容易であることから、分散的な需要地において低コストで安定的に燃料を供給することが可能です。
三菱重工は今回の出資を通じ、エネルギー転換事業を戦略的に推進することで世界規模でのカーボンニュートラル実現に貢献していきます。
- 1再生エネルギー電力、水、空気を原料とし、製造時にCO2を排出しないプロセスで製造されたアンモニアのことです。
- 2AP Venturesは水素バリューチェーン分野に特化した英国のベンチャーキャピタルファンド、Chevron Technology Venturesはクリーンエネルギーや低炭素技術へ投資を行う、米石油大手Chevron傘下のコーポレートベンチャーキャピタル、Osaka Gas USA Corporationは天然ガスや発電などに関する開発・投資などを行う、大阪ガス株式会社をはじめとするDaigasグループの関連会社です。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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