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三菱造船、下関で名門大洋フェリー向け大型フェリーの命名・進水式を実施
大阪~北九州・新門司航路に2021年12月から就航する「フェリーきょうと」

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◆ 内装コンセプトは、日本の情緒を感じさせる「古都のたたずまい」
◆ ハイブリッド型アジマス推進加勢方式により大幅な省エネと操船性の向上を実現

「フェリーきょうと」命名・進水式の様子

三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区)は13日、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(本社:横浜市中区、以下、鉄道・運輸機構)ならびに株式会社名門大洋フェリー(社長:野口 恭広氏、本社:大阪市西区、以下、名門大洋フェリー)より2隻を受注して建造中である大型フェリーのうち、1番船の命名・進水式を三菱重工業 下関造船所 江浦工場(山口県下関市)で行いました。本船は今後、艤装工事、試運転などを経て2021年12月に引き渡された後、2002 年から運航する「フェリーきょうとⅡ」の代替船として、2021年12月から大阪~北九州・新門司航路に就航する予定です。

三菱造船が建造し名門大洋フェリーが運航する本船は、国の運輸政策に基づき運輸施設などの整備に対する支援を行う鉄道・運輸機構と名門大洋フェリーの共有船で、「フェリーきょうと」と名付けられました。長さ約195m、幅27.8m、深さ20.3m、総トン数約15,400トンと名門大洋フェリーとしては歴代最大で、675人の旅客定員と12mトラック約162台および乗用車約140台の積載能力を誇ります。内装デザインは、日本の情緒を感じさせる「古都のたたずまい」をコンセプトとしており、船体の大型化による広々とした公共スペースと開放感のある展望レストラン、展望浴室、展望ラウンジが快適なクルージングを提供します。また、乗用車用積載スペースを旅客甲板に確保し、客室の大部屋を廃止してベッド化するなど、空間の有効活用によるサービス向上を実現しています。

推進プラントはハイブリッド型アジマス推進加勢方式を採用し、空気潤滑システムと組み合わせることで、大幅な省エネ(大型トラック1台を運ぶのに必要な燃料消費量を既存船から約35%削減)と操船性向上を実現します。また、省エネによるCO2低減に加え、ハイブリッド型スクラバーを装備することで大気中に放出するSOx(硫黄酸化物)も低減し、地球環境に優しい運航を目指します。

現在、国内において、陸上輸送のCO2削減、長距離ドライバー不足・働き方改革の観点から海上へのモーダルシフト(注1)が進行しており、それに伴ってフェリー・RORO船(注2)などへの需要や、船舶の大型化ニーズも高まっています。三菱造船は今後も、燃費性能・環境性能に優れ、安定運航に資するフェリーや貨客船を建造していくことにより、ビジネスパートナーとともに多様な課題を解決し、海上交通の活性化と環境保全に引き続き貢献していきます。

  • 1 トラックなど自動車で行われている貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することです。
  • 2 RORO船(Roll-on Roll-off ship):荷台部分に貨物を積載したトラックやトレーラーなどを自走で搭載・揚陸し輸送する船舶を指します。

Tags: フェリー,命名・進水式,省エネ
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長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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