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MHIEC、仙台市の一般廃棄物焼却施設「松森工場」のプラント設備更新工事を受注 施設を長寿命化・省エネルギー化し、年間8%以上のCO2排出量を削減

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◆ ストーカ式焼却炉や関連設備の機器更新による安定燃焼・安定操業のほか、熱回収率と発電効率の向上も図る
◆ 5ヵ年継続事業により2026年1月に完工予定

Sendai Matsumori Waste-to-Energy Plant

仙台市松森工場

三菱重工グループの三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社(MHIEC、社長:菱沼 隆之、本社:横浜市西区)は、仙台市から一般廃棄物焼却施設「松森工場」(仙台市泉区松森字城前135)のプラント設備更新工事を受注しました。処理能力600トン/日のストーカ式焼却炉(注1)設備を改修することにより、施設の長寿命化および省エネルギー化を図るとともに、CO2排出量の削減も目指します。受注額は93.3億円(税抜)で、2026年1月(5ヵ年継続事業)の完成を予定しています。

17,500kWの発電能力を備える同施設は、三菱重工の設計・施工により2005年8月に完成したもので、処理能力200トン/日のストーカ炉3基および関連設備で構成されています。今回の更新工事では、経年劣化した燃焼設備・燃焼ガス冷却設備・排ガス処理設備・余熱利用設備・通風設備・灰出し設備・電気計装設備を対象に主要機器の更新を行い、長期の安定燃焼と安定操業を図ります。

また、排ガス再循環用送風機を用いた新燃焼制御システム(EGR-PLUS®)(注2)の導入によりボイラー熱効率を向上、ボイラー水管に付着したダストを除去するスートブロワを従来の蒸気式から圧力波式に変更することで発電量も向上します。さらに、DCS(分散型制御システム)の更新に伴う最新燃焼制御ロジックの導入や高効率な各種電動機器の採用により、年間8%以上のCO2排出量を削減。地球温暖化を抑制しカーボンニュートラル社会実現に寄与します。

近年、一般廃棄物焼却施設を長寿命化するとともに温暖化対策も施す改良工事は増加傾向にあり、廃棄物処理施設に対する先進的設備の導入支援などを目的とした交付金制度(注3)を環境省が創設したことで、この動きはさらに活発化しています。

MHIECは、三菱重工が長年培ってきた環境装置分野の技術開発力と国内外を含めた豊富な廃棄物処理施設の建設・運営ノウハウを2008年に継承。多数の実績に基づく建設から運営まで含めた総合的ソリューション提案力を強みとしています。今回の受注とこれまでの実績をベースに、既存廃棄物処理施設の省エネ化や安定稼働の維持・向上、さらに維持管理費などを含めたL.C.C.(ライフサイクルコスト)低減に向けた提案を積極的に推進し、受注拡大につなげていきます。

  • 1耐熱金属の角材を並べた床の上で、廃棄物などの焼却対象物を突き上げることで移動させながら燃焼させる焼却炉で、一般廃棄物焼却炉の主流です。
  • 2EGR(Exhaust Gas Recirculation)とは、焼却炉から排出された排ガスを再度燃焼室に送ることで、完全燃焼を促進しながらNOx(窒素酸化物)排出量を低減する技術です。MHIECのEGR-PLUS®は、EGR技術と低空気比燃焼技術(λ=1.2)を組み合わせた最新の燃焼制御を導入し、環境負荷低減、売電電力量増加を安定的に実現するシステムです。
  • 3環境省が所管する廃棄物処理施設の有効利用と廃棄物分野の温暖化抑制に向けた設備の改良事業に基づき、一般廃棄物処理施設の長寿命化と温暖化対策を推進する市町村に対して、二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金(先進的設備導入推進事業)もしくは循環型社会形成推進交付金として事業費の1/2もしくは1/3が交付されます。

Tags: 廃棄物処理施設,省エネ
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