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◆ これまでに培った液化ガス船の技術を活用してLNG燃料フェリー建造に対応
◆ 在来フェリー燃料の船舶用重油と比べ、発熱量あたりのCO2排出量が20%以上減少し、SOxの排出量がほぼゼロに
三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区、以下、三菱造船)は3日、株式会社商船三井(社長:橋本 剛氏、本社:東京都港区)より2隻を受注して建造中であるLNG(液化天然ガス)燃料フェリーのうち、1番船の命名・進水式を三菱重工業下関造船所江浦工場(山口県下関市)で行いました。「さんふらわあ くれない」と名付けられた本船は今後、艤装工事、試運転などを経て2022年12月に引き渡された後、1997年から運航する「さんふらわあ あいぼり/さんふらわあ こばると」の代替船として、株式会社フェリーさんふらわあ(社長:赤坂 光次郎氏、本店:大分市)が運航する大阪~別府航路に2023年1月から就航する予定です。
本船は、長さ約199.9m、幅28.0m、総トン数約1万7,300トン、最大旅客定員数716人で、13mトラック約137台および乗用車約100台の積載能力があります。主機関は、国内フェリー初となるLNGとA重油それぞれを燃料として使用できる高性能デュアルフューエルエンジンを搭載し、CO2の排出量が従来比20%削減、SOx(硫黄酸化物)の排出量がほぼゼロという優れた環境性能を達成して環境負荷の低減を図ります。
また、既存船に比べて車両区画はトラックの積載台数を大幅に増やし、客室区画はドライバーズルームの拡充や定員1人あたりの面積を大幅に拡大するとともに、大浴場とレストランの拡大や3層吹き抜けのアトリウムをはじめとしたゆとりある開放的なパブリックスペースを設置するなど、モーダルシフト(注1)への対応やカジュアルクルーズ進化の提供に貢献します。
三菱造船は、当社グループが戦略的に取り組むエナジートランジションの一環として、LNG燃料船の建造による海事業界の低炭素化を通じ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。国内において、陸上輸送のCO2削減、長距離ドライバー不足・働き方改革の観点から海上へのモーダルシフトが進行しており、それに伴ってフェリー・RORO船(注2)などへの需要や、船舶の大型化ニーズも高まっています。今後も、海洋システムインテグレーターとして燃費性能・環境性能に優れ、安定運航に資するフェリーや貨客船を建造していくことにより、ビジネスパートナーとともに多様な課題を解決していきます。
- 1トラックなど自動車で行われている貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することです。
- 2RORO船(Roll-on Roll-off ship):荷台部分に貨物を積載したトラックやトレーラーなどを自走で搭載・揚陸し輸送する船舶を指します。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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- 三菱重工グループのウェブサイト: www.mhi.com/jp
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