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◆ MHI-AP、NTUとの共同実証試験で、通行車両のトラッキングと路側装置からの警報作動を確認
◆ 開発したV2X対応ソフトウェアをMHI-MS製車載器に追加し、道路課金機能とV2X通信機能の同時運用が可能に
三菱重工グループの三菱重工機械システム株式会社(MHI-MS、社長:池田 直昭、本社:神戸市兵庫区)は、三菱重工のアジア地域拠点であるシンガポールのMitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte. Ltd.(MHI-AP)ならびに同国の南洋理工大学(Nanyang Technological University、以下、NTU)と共同で、V2X(Vehicle to Everything)(注1)対応システムを開発、このほど実証試験に成功しました。2022年5月から8月までNTUのSmart Campus内にて実施したこの試験では、NTUが保有する路側装置(RSU:Roadside Unit)とMHI-MSのマルチユース対応車載器(OBD:On-board Device)を用いて、通行車両のトラッキングとRSUからの警報作動を確認しました。
今回の開発では、MHI-MS製マルチユース車載器の無線通信(DSRC:Dedicated Short range Communications)(注2)に関わるソフトウェアをV2X対応としました。同一のハードウェア上で道路課金の通信機能とV2Xの通信機能を同時に運用することができ、車の流れをリアルタイムで把握することが可能となります。将来的には、緊急車両や路線バスを優先的に走行させるような道路交通システムの利便性向上や各車両にタイムリーに交通情報を配信するなど、安全運転支援にも対応することで、ユーザーの利便性や満足度の向上に加えて安全で円滑な車社会の実現に貢献していきます。
NTUは、次世代コネクテッドカー技術を発展させ、シンガポールをV2X研究や商用化における世界的なイノベーションハブとする目的で「COSMOプログラム」(注3)を設立しており、今回の開発もこのプログラムの下で実施されました。またMHI-MSは、シンガポールでより安全で快適な高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)開発を目指す「COSMOコンソーシアム」にも参加しています。
MHI-MSは今後も、V2X研究ならびに先進的なITSの開発に一層注力し、交通、環境に関する課題の解決に向けた最適なソリューションを世界各国に提供していきます。
- 1車両とさまざまなモノ(歩行者、インフラ、ネットワークなど)の間の通信形態の総称です。
- 2ITSで利用される無線通信方式で、路側装置と車載器間のような狭い範囲の通信に利用されます。
- 3COSMOプログラム(Connected Smart Mobility Program)は、パートナーシップの確立と知識の共有により、より安全で効率的なITSの構築を目的としてNTUを中心に2019年11月に設立されました。このプログラムは、シンガポール科学技術研究庁(A*Star)の助成金によりサポートされています。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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