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◆ 出力約3万kWで2025年春頃に運転開始、電力および製造プロセス用蒸気を供給
◆ 台湾のエネルギー政策転換を受け、地元自治体の石炭消費削減要請に応える
三菱重工業は、台湾の長春石油化学股份有限公司(Chang Chun Petrochemical Co., Ltd.:以下「長春石油化学」)向けに、H-25形ガスタービン1台を受注しました。同社が台湾中北部の苗栗市で運営する苗栗工場で新たな高効率の天然ガス焚きコージェネレーション(熱電併給)設備を担う中核機器となるものです。出力は約3万kWで、2025年春頃の運転開始を予定しており、同工場に電力および製造プロセス用蒸気を供給します。昨年の長春人造樹脂大発工場向けに続いて、当社は長春グループに2台目のH-25形ガスタービンを納入することとなります。
本件は、既存の重油・石炭焚きボイラー設備を代替するもので、CO2排出量削減に向けた世界的潮流と台湾のエネルギー政策転換を受け、行政当局の石炭消費削減要請に応えて進めるプロジェクトの一環です。当社は、H-25形ガスタービン本体・補機の納入、機器の据え付け、および試運転等のサポートに向けた技術者派遣を行います。
長春石油化学は、台湾の有力石油化学コングロマリットである長春集団(Chang Chun Group)の中核会社です。長春集団は、台北市に本社を構え、台湾をはじめ世界各地に多数のグループ会社や工場を有している企業です。
当社は、1984年から長春集団の工場の発電・コージェネ設備に、蒸気タービン9台、ボイラー5缶等の主要機器を納入しています。また、納入後の機器に対するアフターサービスや各種ソリューションの提供を継続して行っており、今回の受注は、こうした実績に裏打ちされた信頼と長期にわたる両社の良好な関係が高く評価されたことによるものです。
H-25形ガスタービンは、長時間の運転実績により高い信頼性が確認されたヘビーデューティ型ガスタービン(注)で、1987年の初号機受注以来、国内外で190台を超える豊富な実績と運用を誇っています。燃料を直接ボイラーで燃焼させる従来の熱電併給設備に比べ、プラントの高効率化とCO2の削減に寄与し、分散型電源分野における石炭からガスへの転換や将来的な水素燃料への移行などを見据えた、エナジートランジションの強力な切り札といえます。
三菱重工は今後も、国内外の産業用自家発電・コージェネ等の分散型電源市場で一層積極的な活動を展開し、各国・地域の産業基盤強化およびエネルギー環境負荷軽減に貢献していきます。
- 一定の出力を維持して長時間連続運転することを前提として設計されたガスタービンで、信頼性に優れ、手入れしやすく低い保守頻度で運転できることが特長です。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
詳しくは:
- 三菱重工グループのウェブサイト: www.mhi.com/jp
- オンラインマガジン SPECTRA: spectra.mhi.com/jp
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