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◆ 「ETI-ZE25」を熱源機に採用、原油換算で約43.8kLの省エネ効果と約79.8トンのCO2排出量削減効果を達成
◆ 日本冷凍空調設備工業連合会主催の本顕彰において、三菱重工冷熱は2021年から3年連続の受賞
三菱重工グループの三菱重工冷熱株式会社(社長:岡野 伸泰、本社:東京都港区、以下、三菱重工冷熱)は、高効率なブラインインバーターターボ冷凍機を用いた既設DBS(注1)冷却設備の省エネ化で、一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会が主催する「第40回優良省エネルギー設備顕彰」の改修設備部門における「優秀賞」を受賞しました。ブラインインバーターターボ冷凍機「ETI-ZE25」(注2)をDBSユニットの熱源機として飲料生産工場に導入したことによる、省エネ効果とCO2排出量削減効果が高く評価されたものです。
本顕彰は、冷凍空調設備の省エネ・環境保全を一層促進するため、優良事例を広く募り、これを顕彰することで省エネ技術の開発と普及に寄与するとともに、関連業界において省エネ・環境保全への意識を高めることを目的としています。三菱重工冷熱は、本顕彰の改修設備部門において2021年に「優秀賞(受賞設備導入機器:空気熱源循環加温ヒートポンプ「Q-ton Circulation」)」、2022年に最高位の「一般財団法人省エネルギーセンター最優秀賞(受賞設備導入機器:排熱回収型ターボヒートポンプ「GART-ZE75I.HP」)」を受賞しており、今回で3年連続の受賞となります。
受賞内容は、大手飲料メーカーなどから委託された多品種・多容器の飲料を生産する神奈川柑橘果工株式会社(本社:神奈川県足柄上郡山北町)が有するDBSユニットの熱源機として定格冷凍能力520kWのETI-ZE25を新たに導入し、COP(注3)が向上したことにより得られた省エネとCO2排出量削減に関するものです。また今回、熱源機本体の更新に加えて冷却システムの設計も実施し、冷却水とブラインを熱交換させる排熱回収熱交換器を用いることで生産設備負荷への追従性を高めたほか、負荷率が低い状態での待機運転も可能とし作動・停止回数も低減しました。これらにより、従来と比べて原油換算で約43.8kLの省エネならびに約79.8トンのCO2排出量削減(いずれも削減率34.7%)を達成(注4)し、年間約530万円の電気代節約につながる見込みです。
ETI-ZE25は、冷水インバーターターボ冷凍機「ETI」シリーズをベースにブライン仕様として開発した特殊低温機で、GWP(注5)が1未満と極めて低い「HFO-1234ze(E)」を冷媒に採用したことで従来と比べ環境負荷低減に貢献できる点が大きな特長です。同冷媒は、フロン排出抑制法(注6)が規定するフロン類の適用対象外となることから、管理の手間と費用が省けるなど運用上のメリットも得られます。
神奈川柑橘果工株式会社 本社工場(左)と、納入したブラインインバーターターボ冷凍機「ETI-ZE25」(右)
(写真はいずれも同社提供)
三菱重工冷熱は、お客様が抱える困りごとを課題と捉え、効率の良いターボ冷凍機を用いた省エネソリューションを提供しています。今後もカーボンニュートラル社会実現の一助となるべく、市場ニーズに沿ったフレキシブルな提案を行っていきます。
- 1DBSとは、処理水の脱気(Deaerator)、シロップとの定比率混合(Blender)、炭酸ガス圧入(Saturator)を1つのユニットに集約し、炭酸飲料、果汁入り飲料、乳酸品飲料など多品種を取り扱うことを可能とした飲料製造装置です。
- 2三菱重工サーマルシステムズ株式会社製。
- 3 COP(Coefficient of Performance)とは、定格条件において算出されたエネルギー消費効率を表す成績係数です。
- 4省エネ効果とCO2排出量削減効果は、2021年6月から2022年5月までの実績値によるものです。
- 5GWPはGlobal Warming Potentialの略です。CO2を1とした係数で、値が小さいほど環境性に優れます。
- 6正式名称は「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」で、2001年に制定された「フロン回収・破壊法」を全面改正し2015年に施行されたもので、2020年には改正フロン抑制法が施行されました。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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