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三菱重工業は、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、JAEA)が実施主体として推進する、試験研究用原子炉(新試験研究炉)の設計、製作および据付を実施する主契約企業に選定され、このほどJAEAとの間で基本契約を締結しました。当社は、JAEAの下で新試験研究炉の整備に係る事業を一括して取りまとめ、建設を推進していきます。
新試験研究炉は、2016年12月の原子力関係閣僚会議において福井県敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」を廃止措置に移行する政府方針が決定された際、将来的に「もんじゅ」サイトを活用して設置することが決定されたものです。その後、文部科学省が選定した中核的機関であるJAEA、京都大学、福井大学の3者により概念設計および運営の在り方検討などが実施された結果、JAEAを実施主体に、中性子を活用した基礎的研究、革新的技術・医療用RI・原子力の安全性などに関する研究開発、原子力教育といった、原子力分野の研究開発や人材育成の中核的拠点として新試験研究炉を活用することが決まりました。JAEAにとっては、1998年に茨城県東茨城郡大洗町で運転を開始した高温工学試験研究炉(HTTR:High Temperature Engineering Test Reactor)以来となるプラント建設の機会で、今回の新試験研究炉整備はJAEAの重要プロジェクトとして位置付けられています。
当社はこれまで、国内全24基の加圧水型軽水炉(PWR:Pressurized Water Reactor)の建設や新規制対応をはじめとする多くの原子力プラント工事を完遂しています。先行の試験研究炉であるHTTRにおいても幹事会社として主導的役割を果たし、発電炉から試験研究炉まで幅広い知見と実績を有しています。また当社は、「もんじゅ」の廃止措置工事を取りまとめており、新試験研究炉整備において「もんじゅ」廃止措置工事との工程やエリアなどを調整しながら円滑に建設を推進することが可能です。今回の選定では、これらの実績や知見、円滑な建設工事の遂行などの観点について高い評価を受けました。
三菱重工はこれまで培ってきた技術力を生かし、主契約企業として新試験研究炉の開発に取り組んでいきます。
■国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA) 新試験研究炉推進室
https://www.jaea.go.jp/04/nrr/jp/index.html
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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