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◆ GWPが従来機の約3分の1となるR32冷媒を採用した、ビル用マルチエアコンのラインアップを拡充
◆ 今夏から欧州向けに販売開始、豪州・ニュージーランドおよびトルコ向けについても順次展開予定
三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:伊藤 喜啓、本社:東京都千代田区、以下、三菱重工サーマルシステムズ)は、R32冷媒を採用した海外市場向けビル用マルチエアコン「KXZ3シリーズ」を新たにラインアップに追加し、量産を開始しました。8、10、12馬力の計3モデルからなり、単体ユニットを組み合わせることにより最大36馬力までの対応が可能で、海外市場の幅広いニーズに対応できます。今夏から欧州向けに販売開始予定で、豪州・ニュージーランドおよびトルコ向けについても順次市場展開していく予定です。
KXZ3シリーズは、地球温暖化係数(GWP)(注1)が従来機のR410A冷媒(GWP 2,090)の約3分の1であるR32冷媒(GWP 675)を採用したことで、環境負荷低減に貢献します。さらに、R32冷媒に対応した新型コンプレッサや送風ファン、ベルマウスなどの構造を見直した新送風路設計により、エアコンのエネルギー効率を表す指標である「冷房期間エネルギー消費効率(SEER:Seasonal Energy Efficiency Ratio)」が従来機から約18%向上(注2)し、さらなる省エネ化を実現しました。
また、青色のオーナメントを取り入れた新デザインへ変更したほか、1ファン構造の採用、熱交換器の細径化・高密度化により、従来機比約28%の設置面積削減を実現しました。新機能としては、室外・室内温度に応じて自動で冷媒の圧力を調整し、省エネ性と室内の快適性のバランスを自動で調整する機能「Variable Temperature Capacity Control +」と、従来のデフロスト運転(注3)による室内温度の低下を緩和する「ホットガスバイパスデフロスト運転」を搭載しました。KXZ3シリーズをはじめとするR32冷媒採用製品は、欧州の安全規制に対応するため、一定の条件で安全対策装置を追加する必要があります。三菱重工サーマルシステムズでは専用の安全対策装置をラインアップしており、安全対策装置の1つである遮断弁は、1台で複数の室内機に接続できるなど、お客様の製品導入時のコストを抑えられる仕様となっています。
三菱重工サーマルシステムズは、海外市場向けのパッケージエアコンやビル空調システムを含む空調機器事業において、省エネ性と快適性が両立されたソリューションの提供を進めることで、世界的な取り組みが拡大しているカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。
- 1Global Warming Potentialの略。CO2を1とした地球温暖化係数で、値が小さいほど温室効果が低く環境性に優れます。
- 2室外機10馬力で比較した値です。
- 3暖房運転中に室外機の熱交換器に付着した霜を取り除く運転です。運転中は室内機の送風が停止するため、建物の条件によっては一時的に室内温度が低下します。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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