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2024年4月9日 東京発 - ボーイング、三菱重工業、SMBCアビエーションキャピタルは、本日三社共同で委託した持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel, 以下SAF)に関する包括的なレポートを発表しました。
SAFはその原料の生産、収集、燃料の製造、そして燃焼までのライフサイクルを通して、二酸化炭素の排出量を最大85%削減します。航空業界の脱炭素化への取り組みのなかでSAFの重要性はきわめて高く、今後30年間で最も排出削減効果の高い代替航空燃料とされています。
日本は2030年に航空燃料使用量の10%をSAFに置き換える目標を設定しています。三社が委託した米コンサルティング会社ICFのレポートによると、この目標達成に必要なSAF原料を日本国内で賄えることが分かりました。
しかし同時に、同レポートは日本におけるSAF精製設備の不足も指摘し、2030年までの国内原料由来のSAF生産能力は制限されていると分析しています。また、木質バイオマス、都市廃棄物や再生可能エネルギーなどの先進原料をSAFの製造に取り入れるため、さらなる技術投資と政策形成の必要性を訴えています。
SAFレポートのハイライトは以下の通りです。
◆ 技術投資と政策支援で、2050年までに年間1,100万キロリットル分(合成燃料を含む)のSAFを国内原料で生産できる見込み。これは、ジェット燃料需要の80%に相当。
◆ 再生可能エネルギーを使ったSAFの製造は、日本のエネルギー供給源の多様化を促す。ひいては、エネルギー安全保障の強靭化にもつながる。
◆ SAF製造の拡大には、インセンティブを含むさまざまな支援が必要である。
- SAF新参企業に専門知識や技能を与え、将来的に日本のSAF市場の国際競争力を高める。
- 新技術や設備導入に伴うリスク軽減のため、政府の調査と資金援助が必要。
- SAFに関する長期目標を設定する。これにより、投資家の安心感が高まる。
- 脱炭素化における他産業との連携。水素や再生可能エネルギーを手がける企業などと協力する。
ICFのSAFレポート全文(英語)
ボーイング、三菱重工業、SMBCアビエーションキャピタルが共同で委託したSAFに関するICFレポートの和訳要旨(抜粋)
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