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◆ 従来の3次元圧縮構造をさらに進化、冷媒の漏れを大幅に低減し低負荷時の効率を飛躍的に向上
◆ 従来型と容易に入替可能、業務用エアコンや冷凍システムといった多種多様な冷熱製品への適用を推進
三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:伊藤 喜啓、本社:東京都千代田区、以下、三菱重工サーマルシステムズ)は、独自開発の進化型3次元圧縮構造「e-3Dスクロール」を搭載した大容量高効率スクロール圧縮機(「e-3Dスクロール」圧縮機)で、公益社団法人日本冷凍空調学会が主催する第51回(2023年)の「技術賞」(注1)を受賞しました。「e-3Dスクロール」圧縮機の開発により、従来の大容量は維持しつつ大幅な高効率化を実現したことが高く評価されたものです。
今回受賞した「e-3Dスクロール」圧縮機は、2005年に独自開発した大容量3次元圧縮構造「3Dスクロール」圧縮機の進化型で、従来型で採用しているステップ形状のスクロールを滑らかなスロープ形状に変更することにより、3次元圧縮構造をさらに高効率化しました。これにより、段差部からの冷媒の漏れを大幅に低減し低負荷時の効率を飛躍的に向上、25%の負荷条件で4.8%、50%では3.2%の効率向上を実現しています。また、「e-3Dスクロール」圧縮機は、従来型と容易に入替可能な汎用性も有しています。「e-3Dスクロール」圧縮機を搭載した三菱重工サーマルシステムズ製空冷ヒートポンプチラー「MSV2」では、「3Dスクロール」の大容量を維持しつつIPLV(注2)を大幅に向上しました。
圧縮機は、エアコンなどの室外機に内蔵され、空気中から「熱」を受け取って蒸発した低温低圧の冷媒を、「熱」を捨てて凝縮しやすい高温高圧の冷媒に圧縮して押し出すものです。地球温暖化に対する環境保全などの観点から、冷凍・空調機器における省エネ化の動きは年々加速しており、その消費電力の大部分を占め、車に例えると「エンジン」に当たる圧縮機には常に高効率化が求められています。
三菱重工グループは、2040年のカーボンニュートラル達成を宣言し、生産活動に伴う自社工場などからのCO2排出量削減や、グループ製品の使用に伴う顧客側のCO2排出量削減などに取り組んでいます。三菱重工サーマルシステムズは今回の受賞を励みとし、さらなるCO2削減と省エネに役立つ技術・製品開発に取り組むとともに、業務用エアコンや冷凍システムといった多種多様な冷熱製品に「e-3Dスクロール」圧縮機の適用を進め、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
- 1第1回(1973年)から第7回(1979年)までは「日本冷凍協会賞」の名称で、第8回(1980年)以降は「学術賞」と分かれて今日に至っています。技術賞の対象は、冷凍・空調分野ならびに食品冷凍・低温生物分野・医療分野における新技術です。
- 2Integrated Part Load Valueの略。部分負荷条件および負荷率ごとに定めた重み係数を用いて求めた、ユニットの年間を通した部分負荷効率を表す期間成績係数です。
◆「e-3Dスクロール」圧縮機
【三菱重工サーマルシステムズ製品ページはこちら】
「空冷ヒートポンプチラー MSV2」
「ヒートポンプ製品」
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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