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◆ 当社は推薬タンクおよびメインエンジンの開発・製造を担当し、ミッション完遂に貢献
◆ 贈呈式は7月26日に当社長崎造船所諫早工場で実施
三菱重工業は、月面への高精度着陸技術の実証等を目的として開発された「小型月着陸実証機(SLIM)」プロジェクトへの貢献に関して、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から感謝状を受領しました。感謝状の贈呈式は7月26日、当社長崎造船所諫早工場(長崎県諫早市)で行われました。
SLIMには、同工場で開発・製造した「推薬タンク」と「メインエンジン」が搭載されました。推薬タンクは、内部に共通隔壁を備えた燃料・酸化剤一体型を採用。さらにSLIM本体の主構造の役割も担っており、全体質量の軽減に大きく貢献しました。また、共通隔壁に必要となる厳しい差圧管理に対しては緻密な推進薬充填コントロールで克服しました。メインエンジンは月にたどり着くまでの軌道制御や月面着陸時の速度制御に使用し、高精度着陸に必須となる広範で俊敏な推力調整機能をパルス噴射(注)にて実現。これはこのクラスのエンジンとして世界的にも例のない機能です。また、国産技術で高温の燃焼ガスに耐えるセラミック燃焼器の採用と、噴射器の最適設計により性能向上を図ったことで搭載推薬量を抑え、質量軽減にも貢献しました。
三菱重工宇宙事業部長の五十嵐 巖は次のように述べています。
「将来の月惑星探査、太陽系科学探査を見据えたSLIMプロジェクトに参画できたことは大きな誇りです。中でも月面への高精度着陸という非常にチャレンジングな技術課題に対し、JAXA様のもと多くのパートナー企業様と一丸となって取り組み、それを成し遂げ、日本の技術進展に貢献できたことに大きな喜びを感じております。月面をはじめとする新たな領域に対して、当社はこれまで培った知見や技術力を生かしてさらに貢献してまいります」。
三菱重工は、これまで積み重ねてきた最先端の宇宙機器開発技術に関する知見を生かし、日本の宇宙開発プロジェクトを産業技術の立場で引き続き支援し、その発展に貢献していきます。
- パルス作動とは、ON/OFFを繰り返し行う作動を示します。
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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