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◆ これまでに培った代替燃料の技術を活用し、メタノール燃料RORO船建造に対応
◆ 高性能デュアルフューエルエンジンにより、既存重油船と比べて輸送単位あたりのCO2排出量を20%以上削減

契約調印式の様子
(左から順に、トヨフジ海運株式会社 代表取締役社長 武市 栄司氏
宮崎産業海運株式会社 代表取締役社長 宮﨑 昇一郎氏
日徳汽船株式会社 代表取締役社長 日浦 公德氏
三菱造船株式会社 取締役社長 上田 伸)
三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:上田 伸、本社:東京都港区、以下、三菱造船)は、メタノール燃料ロールオン・ロールオフ貨物船(RORO船)(注1)計3隻を、トヨフジ海運株式会社(社長:武市 栄司氏、本社:愛知県東海市、以下、トヨフジ海運)、宮崎産業海運株式会社(社長:宮﨑 昇一郎氏、本社:大分県津久見市)、日徳汽船株式会社(社長:日浦 公德氏、本社:広島市東区)向けに追加受注しました。3隻は山口県下関市の三菱重工業下関造船所江浦工場で建造され、2028年度より順次完成して引き渡される予定です。
長さ約168.0m、幅約30.2m、総トン数約1万5,750トンの本船は、乗用車約2,300台の積載能力を有しています。
船首には風防スクリーンと垂直ステムを採用して推進抵抗を低減、高効率プロペラおよび抵抗低減型高性能舵を組み合わせた当社独自の省エネシステム技術により燃費を改善します。主機関には、メタノールとA重油それぞれを燃料として使用できる高性能デュアルフューエルエンジンを搭載し、トヨフジ海運所有の既存重油船と比較して、輸送単位あたりのCO2排出量の20%以上削減を見込んでおり、環境負荷の低減に貢献します。将来的には、グリーンメタノール(注2)を活用することで、ライフサイクルを含めたCO2排出量のさらなる削減につなげていくことも可能です。
メタノールを燃料とするRORO船は世界を航行する外航船ではすでに運航が開始されており、日本国内を航行する内航RORO船の建造としては2024年6月に三菱造船が受注したメタノール燃料RORO船2隻に続くものとなります。
また、従来船に比べて積載台数を大幅に増やし、1航海当たりの輸送能力が増えることで、配船スケジュールに余裕が生まれ、乗組員の休暇、休息時間の確保により働き方改革に貢献します。
三菱造船は、引き続き、陸上輸送のCO2削減、人手不足・働き方改革を背景とした海上モーダルシフトのニーズ拡大に対して、燃費性能・環境性能に優れ、お客様の安定運航に資するフェリーやRORO船を建造していくことにより、ビジネスパートナーとともに多様な社会課題を解決していきます。
- 1RORO船は「Roll-on Roll-off ship」の略です。フェリーのように車両が出入りできるランプを備え、トラックやトレーラーなどが荷台部分に積載した貨物を自走で搭載・揚陸し、輸送できる船舶を指します。
- 2グリーンメタノールはカーボンニュートラル燃料の一種です。持続可能なバイオマス由来や、回収したCO2と再生可能エネルギーで生成した水素との合成燃料。
■新造船の主要目
船種 | ロールオン・ロールオフ貨物船 |
---|---|
全長 | 約168.0 m |
全幅 | 約30.2 m |
総トン数 | 約1万5,750トン |
車両台数 | 約2,300台 |
航海速力 | 最大21.0ノット |
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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