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三菱造船、船舶の未来像を探る"ROBOSHIP 価値共創プロジェクト PoC in Tokyo 2020"に参画
東京・豊洲沖での実船を用いた概念実証試験を実施

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◆ 造船・海運分野の業際横断23社・1団体が進める「ROBOSHIP 価値共創プロジェクト」の一環
◆ 運航支援システムの開発・普及に向けて、遠隔操作船と自動避航アルゴリズムを搭載した船舶によるデモを実施

三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区)は、船舶の未来像としての"ROBOSHIP(ロボシップ)"を探求する業際横断型プロジェクトに参画し、2020年11月11日に共同で"ロボシップ概念実証"を実際の水上船舶を用いて行いました。この実証試験は、東京都内の豊洲沖で観光汽船興業株式会社の旅客船を使い参画企業の先進的な技術とアイディアについての実証を手掛けるもので、内航船向け運航支援システムの開発・普及につなげることが狙いです。

一連の実証試験は、海運会社および商社の4社が昨年共同で設立した船舶のEV(Electric Vehicle)化・デジタル化を目指す株式会社 e5 ラボ(社長:一田 朋聡氏、本社:東京都千代田区)が推進する"業界の抱える課題をビジネスで解決しチャンスに変える価値共創 プラットフォーム"として、e5 ラボをはじめ造船・海運分野以外の企業も含む23社・1団体が一堂に会するプロジェクトの一環として実施しているものです。今回は、12日までの2日間にわたり「ROBOSHIP価値共創プロジェクトPoC(注) in Tokyo 2020」の名称の下、「e5と22社・1団体が描くミライのフネのカタチ」をテーマとして実施されています。

このうち三菱造船は、三菱重工グループにおける関連セクションの支援を受けながら、海事に関するエンジニアリングおよびサービス、船舶の遠隔管制/自律航行サポート、船舶推進器のシステムインテグレーションを提供しました。航路計画、針路制御、船速制御、衝突予防、避航計画などの機能を有する運航支援システムであるSUPERBRIDGE-Xを観光汽船興業が東京湾クルーズなどで運用する"アーバンランチ"に搭載。さらに三菱重工が開発した遠隔で操船する無人船を用意し、アーバンランチと無人船の2隻を用いて衝突を回避するデモンストレーションを実施しました。

三菱造船は、目指す成長戦略『海洋Future Stream』の中で再生可能エネルギーと炭素循環による「海の脱炭素社会」、自律化・電化による「海洋空間有効活用社会」を描き、海に関わるイノベーションの「知恵出し」とその「カタチ化」の実現を掲げています。一方、e5 ラボは、船舶のEV化・デジタル化を通して海運業が抱える課題解決に取り組むソリューションプロバイダーであり、船舶の安全運航、乗組員の働きやすい環境づくり、そして地球環境保全の実現を目指しています。海運・海事産業の抱える社会問題を全力で解決するために活動していくコンセプトを共有しながら、共創プロジェクトの下での連携を進めていきます。

これまで三菱重工グループとして蓄積してきた海事関連技術と三菱重工の総合技術を展開し、三菱造船のエンジニアリングを主体とした建造支援や、EV船のパワートレイン、労働環境を改善するIT化技術などをシステムインテグレーターとして提供することでお客様や社会の様々な課題解決に応えていきます。三菱造船はe5ラボと連携し、海運業界が抱える課題解決に取り組むソリューションプロバイダーを目指します。

  • PoC:Proof of Conceptとは、新しい概念や理論、原理などが実現可能であることを示すための簡易な試行(概念実証)です。

観光汽船興業 アーバンランチ

e5ラボによる実証試験動画(12月3日公開)

e5ラボおよび「ROBOSHIP価値共創プロジェクトPoC in Tokyo 2020」については、以下URLもご参照ください。


Tags: 船舶,脱炭素,カーボンニュートラル
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