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三菱重工コンプレッサ株式会社がブラジルに現地法人を設立
FPSO向けなど中南米市場を深耕

発行 第 5709号
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 三菱重工業のグループ会社である三菱重工コンプレッサ株式会社(MCO、社長:大崎 裕章、本社:広島市西区)は、ブラジルに三菱商事株式会社と合弁で新会社「MHI Compressor do Brasil Ltda.(MCO-B)」を設立し、2016年2月から営業を開始します。同国の深海油田開発事業で大口需要が見込まれる浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出施設(FPSO※)向けコンプレッサの拡販を中心に、中南米市場を深耕していくのが狙いで、営業・アフターサービス機能の強化から着手し、将来的には現地製造を目指します。

 新会社MCO-Bは、12月にピラシカバ市(Piracicaba、サンパウロ州)にあるMCOの提携先である現地機械メーカーNGメタルルジカ社(NGM社:NG Metalurgica Ltda.)の工場を一部借り受けて設立の予定です。出資比率はMCOが70%、三菱商事が30%。営業所をリオデジャネイロ市に置きます。初代社長には山田 仁(MCO事業戦略部主幹)が就任します。
 発足時には、ともにサンパウロ市に本社を置く伯国三菱重工業(Mitsubishi Industrias do Brasil Ltda.)および伯国三菱商事(Mitsubishi Corporation do Brasil, S.A.)のコンプレッサ事業要員が引き継ぐことで、一体的な営業・保守体制を構築。併せて、ブラジル国内向け受注案件で一部現地組立業務を委託しているNGM社との協業をさらに拡充し、保守・修理などのアフターサービス機能を強化することで顧客ニーズに迅速に対応していきます。

 ブラジルでは現在、国営石油会社のペトロブラス社(Petroleo Brasileiro S.A.)が沖合のプレソルト層油田から石油を採掘するプロジェクトに取り組んでおり、中長期的には周辺の中南米市場を併せてガスの圧縮・搬送や処理などに複数のコンプレッサを必要とするFPSOなどに対する需要が相当数見込まれています。加えて、ペトロブラス社は自国内で製造された機械や設備の優先調達方針を強めており、MCOとしても本格的な受注体制を整えるには現地での製造機能を備えることが不可欠と判断し、MCO-Bの設立はこの課題に対応したものです。

 MCOはブラジルをはじめ中南米地域において、1990年代よりパイプライン向けや石油化学工業施設向けに100台以上のコンプレッサや駆動用蒸気タービンを納入しており、2010年にFPSOに搭載されるCO2ガスインジェクション用コンプレッサを受注して以来FPSO向けに多数のコンプレッサを受注・納入するなど、着実に実績を積み重ねてきています。
 MCO-Bは、MCOの米州地域の中核拠点として製造機能を持つ米国法人Mitsubishi Heavy Industries Compressor International Corporation(MCO-I 、本社:ヒューストン)とも緊密に連携しながら、ブラジルおよび中南米のコンプレッサ市場におけるMCO製品の競争力を一層高めていきます。

※ FPSOはFloating Production, Storage & Offloading Systemの略です。

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