Press Information

2016年度第4回目種子島アカウミガメ保全調査を実施しました

Print

三菱重工グループは昨年度より、認定NPO法人アースウォッチ・ジャパンの主催する「種子島アカウミガメ保全調査」の支援を行っています。

去る8月26日(金曜)~28日(日曜)に実施された今年度最終回となる第4回目の調査に、一般ボランティアに加えて7名の社員ボランティアが参加し、研究者の松沢先生や現地NPO法人 Turtle Crewの方々のご指導のもと、砂浜での夜間調査を行いました。

 今回の調査・研究の目的は、種子島の砂浜を旅立つ子ガメたちに体内挿入型の標識を用いた個体識別調査で、回遊生態と回帰性を長期的に明らかにしていくことです。これまで生まれたばかりの子ガメに標識装着、且つ成長後も確認可能な個体識別方法がなかったため、個々の個体が実際に太平洋を横断することや成長するのにどの程度の年月をかけているのか、あるいはどの程度の確率で生まれた砂浜に回帰しているのかの実態が未だに解明されていません。
 今回の調査は、台風の影響で当初予定していた長浜海岸から種子島北部の西之表市安納に場所を変更し、実施しました。脱出を控えた産卵巣を探し、子ガメが地表に脱出次第、その行動を阻害しないよう鼠蹊部から体内埋め込み型の標識を挿入し、速やかに放流する作業を行いました。
 初日、調査地に到着直後、産卵巣を確認するために砂浜を歩き始めると、子ガメが1頭顔を出しているのを発見。調査チームのみんなで観察し、子ガメを海まで見送ることができました。種子島の人でもなかなか見ることができない子ガメの孵化を、調査開始後すぐに見ることができたのは幸運でした。夕食後、本格的に調査を開始し、いくつもの孵化しそうな産卵巣を発見し、合計8頭にピットタグの装着や計測を行いました。2日目も時折大雨の降る中、1日目と同じ場所を調査して集団脱出しそうな産卵巣を探して、夜中の2時まで待ち続けましたが、結局、2日目は2匹の発見にとどまりました。
 このように子ガメの孵化は簡単には発見できず、根気のいる作業でしたが、参加した社員ボランティアからは、「子ガメの大脱出には遭遇できなかったが、今までに体験したことのない貴重な経験ができ、感動した」との感想が寄せられました。
 三菱重工グループは、CSR行動指針に則り、これからも環境・生態系保全、地域貢献につながる取り組みを推進していきます。
調査プログラムの詳細は以下URLをご参照ください。 前回(2016年7月)の調査の様子は、以下URLをご参照ください。

夜中産卵巣を調査

海へ脱出する子ガメ

発見した子ガメの計測

砂浜にて集合写真撮影

mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: