Press Information
◆ キリングループの海老名物流センターで2024年12月から本格稼働予定
◆ 物流現場が抱えるオペレーター不足や重筋作業、車両待機などの2024年問題への解決策を提供
三菱重工業株式会社(本社:東京都千代田区、以下、三菱重工)と三菱重工グループの三菱ロジスネクスト株式会社(本社:京都府長岡京市)は、三菱重工が研究開発を進める「ΣSynX(シグマシンクス)」(注1)によって飲料倉庫のピッキング作業を自動化・知能化する自動ピッキングソリューション(注2)を、キリングループのキリンビバレッジ株式会社(本社:東京都中野区)ならびにキリングループロジスティクス株式会社(本社:東京都中野区、以下、キリングループロジスティクス)から受注しました。キリングループロジスティクス東日本支社湘南支店が管轄する海老名物流センター(神奈川県海老名市)に導入した後、2024年12月に本格稼働を開始する予定です。
この自動ピッキングソリューションは、ピッキング工程にAGF(Automated Guided Forklift:無人フォークリフト)、 AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)、パレタイザー(注3)を活用して作業を自動化する国内初のソリューションです。これまで作業者自身が効率化を考えながら行っていたピッキング作業を、三菱重工グループが開発したΣSynXによって自動化・知能化したもので、独自開発の最適化エンジンや統合制御システムによって、複数のAGF、AGV、パレタイザーを効率的に連携させて搬送・ピッキング回数を削減、ピッキング工程の最適化とスループット(処理能力)向上を実現しています。
三菱重工グループとキリングループは、物流オペレーターにとって負荷の高い荷役作業が求められる飲料倉庫に三菱重工グループの自動ピッキングソリューションを導入することを目的に、2022年11月から共同実証を開始しました(注4)。三菱重工が横浜・本牧で運営するものづくりの共創空間「Yokohama Hardtech Hub(YHH)」内の実証施設「LogiQ X Lab(ロジックス・ラボ)」において、自動ピッキングシステムの運用プロセスが確立でき、物流現場への実効性が検証されたことから今回の受注に至りました。今後は、自動ピッキングソリューションのさらなる進化に向けた検証を続けるとともに、働き方改革関連法により生じる2024年問題の課題解決にともに取り組んでいきます。
飲料倉庫の物流現場では有人フォークリフトや作業者による手作業が中心となっており、物流オペレーター不足や重量物ピッキング、夜間作業への対策といった労働環境の改善が課題となっています。三菱重工グループは、今回導入が決まった自動ピッキングソリューションに加え、自動入出庫ソリューションやトラックへの入出荷に対しても、ΣSynX搭載新型無人フォークリフト「AGF-X」をはじめとするさまざまなソリューションの開発を進めています。これらのソリューション開発、物流現場への導入を通じ、飲料業界が直面するさまざまな課題の解決に貢献していきます。
- 1さまざまな機械システムを同調・協調させる三菱重工の標準プラットフォームであり、機械システムの知能化により最適運用を実現するデジタル・テクノロジーを集約したものです。
- 2三菱重工グループが開発を完了した自動ピッキングソリューションの詳細について、詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/news/22083102.html - 3飲料ケースなどの製品を自動で整列させてパレット上に積み付ける装置です。
- 4キリングループとの自動ピッキングソリューションの共同実証開始について、詳しくは以下のプレスリリースをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/news/22112101.html
<最適化による賢いピッキングの例>
<LogiQ X Labでの共同実証>
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
詳しくは:
- 三菱重工グループのウェブサイト: www.mhi.com/jp
- オンラインマガジン SPECTRA: spectra.mhi.com/jp
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