当社製2.4MW風車に係る
米国テキサス州北部地区連邦地方裁判所の陪審評決に関するお知らせ

三菱重工業株式会社
当社及びMPSA社注1は、米国 ゼネラル・エレクトリック社から、当社製2.4MW可変速風車が同社の保有する米国特許2件を侵害するとして損害賠償等を求める訴訟を米国テキサス州北部地区連邦地方裁判所に提起されておりましたが、米国時間3月8日、当社らに170百万米ドルの損害賠償義務ありとする陪審評決がありましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1.訴訟の相手方

(名 称)ゼネラル・エレクトリック社(以下、「GE社」と表記します。)
(所在地)米国コネチカット州

2.陪審評決に至る経緯

・平成22年2月11日 GE社が訴訟を提起
・平成24年2月10日 同社の特許1件を無効(当社勝訴)とする略式判決
・平成24年3月8日 残りの特許1件についての陪審評決
なお、本件は、平成24年3月1日に経過開示を行った米国国際貿易委員会(ITC)関連の係争対象特許3件とは別の2件の特許について、GE社が当社及びMPSA社に訴訟を提起したものです。

3.陪審評決の概要

当社製2.4MW可変速風車は、GE社の特許1件を侵害しており、また当該特許が無効との明白な証明はない。当社及びMPSA社がGE社に支払うべき損害賠償額は170百万米ドルである。

4.当社の見解

当社は、他社の知的財産権を尊重しており、陪審評決対象の特許も侵害していないと考えております。「5.今後の見通し」に記載のとおり第一審の裁判手続きは今後も継続しますので、当社の主張が認められるよう、必要な措置を講じていくこととしております。
なお、今回の陪審評決対象の特許については現時点で米国特許商標庁にて再審査手続中であり、特許の有効性を否定する旨の中間通知が出ております。

5.今後の見通し

第一審において陪審評決の見直しを求める申立てを行うことができるほか、同じく第一審において「不公正行為」注2の審理も今後行われる予定であり、この不公正行為の審理が終了して初めて一審判決が出されることになります。今後、進展に応じて開示すべき事項等が発生した場合には速やかにお知らせいたします。

6.業績への影響

今回の陪審評決に伴う当社業績への影響については、現在精査中でありますので、今後開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせいたします。

注1.MPSA社(Mitsubishi Power Systems Americas, Inc.)はMHIA社(Mitsubishi Heavy Industries America, Inc. 当社米国法人)の100%子会社であり当社原動機事業の米国拠点です。
注2.米国特許出願に際し、特許性の判断に重要な情報(先行する類似技術等)を意図的に隠し米国特許商標庁を欺いた場合、特許権の権利行使ができなくなるものです。今回の陪審審理とは別に、裁判官により審理されます。