加速器
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研究者たちが追い求めた科学の謎の根源を解明し、さらには現代の科学技術の発展に貢献する革新的な装置
加速器を用いることで、電子や陽子などの電気を帯びた粒子に高周波電力を与え、光速に限りなく近いスピードにまで加速することができます。
きわめて高速かつ高エネルギー状態になった粒子どうしを衝突させ、その様子を研究することで行う物理の法則の検証や、高速に加速した電子の軌道を曲げることで放射される極めて波長の短い放射光を用いた医療分野の研究など、加速器はさまざまな研究に役立てられています。
加速器とは? - 動作原理
三菱重工の加速器 - 歴史
当社の最初の加速器は、1959年に東京大学殿向けSバンド常伝導電子加速器で、これは名古屋航空機製作所で製造しました。航空機部品の製造で培った銅やアルミなどの非鉄金属の精密加工技術を礎に、以来日本におけるほとんどの大型加速器プロジェクトに参画し、研究者や研究機関が求める仕様・性能を形にすることで加速器技術を磨いてまいりました。今では、加速器の主要機器で、電子・陽子などの粒子を光速近くまで加速する「加速管」や「加速空洞」をはじめ、加速管や加速空洞へ高出力のマイクロ波を導入する「導波管」や「高周波窓」、加速した粒子の通路となる「真空ビームチェンバー」、粒子の軌道を小刻みに曲げて強力な放射光を発生させる「周期磁場発生装置」などの周辺機器まで、設計・製造を広く行っています。
2008年のノーベル物理学賞に輝いた「CP対称性の破れを予言した小林・益川理論」の実証に使われた高エネルギー加速器研究機構(KEK)の「KEKB加速器(電子−陽電子衝突型加速器)」では、「入射用加速器」、「真空ビームチェンバー」、「常伝導ARES空洞」、および「超伝導クラブ空洞」の設計・製造を担当しました。また、最近では、欧州原子核研究機構(CERN)が大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider、LHC)で超高エネルギーの電子・陽電子を衝突させることで発見したビッグス粒子とみられる新粒子の特性を詳細に調査する国際リニアコライダー(International Linear Collider、ILC)向け研究開発プロジェクトにおいて、電子・陽電子を加速する「超伝導加速空洞」の製造を担当すべく準備を進めています。
当社では世界トップレベルの加速器を開発し、人類や社会のために国内外のさまざまな施設で日夜探求・追及をすすめる研究者の情熱と成果を支え続けています。
技術情報
プロシーディングス
- Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (PASJ)
- International Particle Accelerator Conference (IPAC)
- International Free Electron Laser Conference (FEL)
- ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop (ABDW)
- Linear Accelerator Conference (LINAC)
- International Conference on RF Superconductivity (SRF)
- International Conference on Heavy Ion Accelerator Technology (HIAT)
関連情報
営業・サービス窓口
三菱重工機械システム株式会社
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