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「ニッセイ・ポジティブ・インパクト・ファイナンス」契約を締結

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三菱重工業は、日本生命保険相互会社(本店:大阪府大阪市、以下、日本生命)との間で、同社が提供する「ニッセイ・ポジティブ・インパクト・ファイナンス」(注1)の融資契約(対象金額20億円)を締結しました。当社と日本生命とのポジティブ・インパクト・ファイナンス契約は今回が2回目となります。

三菱重工グループは、地球規模の課題である気候変動への対策が求められている中、社会課題の解決に貢献し中長期的に成長を続けていくため優先的に取り組むべきテーマとして、2020年に「脱炭素社会に向けたエネルギー課題の解決」「AI・デジタル化による社会の変革」を含む5つの重要課題(マテリアリティ)を特定しました。これらを中期事業計画に反映しており、エネルギー供給側での脱炭素化、エネルギー需要側での脱炭素化・省人化・無人化の実現を成長領域と定め、事業化に向けた取り組みを進めています。エネルギーを「つくる」「つかう」の両面から事業を通じて脱炭素化を推進することで、2040年にはCO2排出量Net Zeroを実現し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献していきます。

今回の契約では、SDGs(持続可能な開発目標)の目標達成に対しインパクトを与える活動として、三菱重工グループの重要課題(マテリアリティ)を中心に以下のコア・インパクトが選定されています。また定性的、定量的な評価は日本生命が行い、株式会社格付投資情報センター(R&I)(注2)よりポジティブ・インパクト金融原則への準拠性、活用した評価指標の合理性などについてセカンドオピニオンを取得しています。

コア・インパクト 目標とKPI SDGs
脱炭素社会に向けたエネルギー課題の解決

【目標】

  • 事業活動におけるCO2総排出量(Scope 1、2)を2030年までに50%削減し(2014年比)、2040年にNet Zeroを達成する
  • 三菱重工グループのバリューチェーン全体のCO2排出量(Scope3+CCUSによる削減貢献)を2030年までに50%削減し(2019年比)、2040年にNet Zeroを達成する

【KPI】

  • 事業活動におけるCO2総排出量(Scope 1、2)(グループベース)
  • バリューチェーン全体のCO2排出量(Scope3+CCUSによる削減貢献)(グループベース)

エネルギーをみんなにそしてクリーンに住み続けられるまちづくりを

気候変動に具体的な対策を

環境負荷の低減

【目標】

  • 2026年度の水使用量原単位を2014年度比で12%改善(水は工業用水、上水、地下水、河川水、湖水とし、海水は除く。自社で浄化して河川や湖沼に戻した排水量は水使用量から除く。)
  • 2026年度の廃棄物排出量原単位を2014年度比で12%改善(ただし、有価物を除き、有害廃棄物を含む)

【KPI】

  • 水使用量原単位(グループベース)
  • 廃棄物排出量原単位(グループベース)

安全な水とトイレを世界中につくる責任つかう責任

AI・デジタル化による社会の変革

【目標】

  • 顧客課題解決に対応する高度なAI・デジタルソリューションの新規開発件数(サービス、製品、R&D)を段階的に引き上げる

【KPI】

  • 顧客課題解決に対応する高度なAI・デジタルソリューション開発の取り組み状況(グループベース)

働きがいも経済成長も産業と技術革新の基盤をつくろう

住み続けられるまちづくりを気候変動に具体的な対策を

安全・安心な社会の構築

【目標】

  • 製品・事業/インフラの遠隔/自動運転、遠隔/自動検査・点検に向けた技術開発、実用化を推進する

【KPI】

  • 製品・事業/インフラの遠隔/自動運転、遠隔/自動検査・点検に向けた技術開発、実用化の取り組み状況(グループベース)

すべての人に健康と福祉を産業と技術革新の基盤をつくろう

住み続けられるまちづくりを平和と公正をすべての人に

ダイバーシティ推進とエンゲージメントの向上

【目標】

  • 2030年までに役員に占める女性比率を30%以上にする
  • 2030年までに管理職に占める女性比率を2倍(2021年度比)にする

【KPI】

  • 女性役員比率(単体ベース)
  • 女性管理職比率(グループベース)

ジェンダー平等を実現しよう働きがいも経済成長も

人や国の不平等をなくそう

健康経営®(注3)の推進

【目標】

  • 定期健康診断受診率を毎年100%にする
  • 人間ドック受診率を毎年50%以上にする
  • 喫煙率を毎年23%未満にする

【KPI】

  • 定期健康診断受診率(グループベース)
  • 人間ドック受診率(グループベース)
  • 喫煙率(グループベース)

すべての人に健康と福祉を

これらの取り組みにおける成果は、三菱重工ウェブサイトやSUSTAINABILITY DATABOOK、統合レポートなどによって開示する予定です。

三菱重工グループは、グループの総合力や強みを生かし、人々の生活に豊かさをもたらすことで、持続的な企業価値の向上およびサステナブルな社会の実現を目指していきます。

  • 1日本生命が提供する、企業の事業活動全体がもたらす環境・社会・経済領域へのインパクトを特定し、KPIを設定することでポジティブ・インパクトの増大、ネガティブ・インパクトの低減を目指すファイナンスです。
    ニッセイ・サステナブルファイナンス
    https://www.nissay.co.jp/kaisha/otsutaeshitai/shisan_unyou/esg/sustainable_finance/index.html

    ポジティブ・インパクト・ファイナンス
    国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が策定したポジティブ・インパクト金融原則および同実施ガイドラインに基づき、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析・評価し、当該活動の継続的な支援を目的とした融資です。企業の活動、製品、サービスによるSDGs達成への貢献度合いを評価指標として活用し、開示情報に基づきモニタリングを行うことが最大の特徴です。

    国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)
    UNEPと200以上の世界の金融機関による広範で緊密なパートナーシップであり、1992年の設立以来、金融機関、政策・規制当局と協調し、経済的発展とESG(環境・社会・ガバナンス)への配慮を統合した金融システムへの転換を進めています。

    国連環境計画(UNEP)
    1972年に「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」の実行機関として設立された国連の補助機関です。

    ポジティブ・インパクト金融原則
    UNEP FIが2017年1月に策定した、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた金融の枠組です。企業がSDGsの達成への貢献をKPIで開示し、銀行はそのプラスの影響を評価して資金提供を行うことにより、資金提供先企業によるプラスの影響の増大、マイナスの影響の低減の努力を導くものです。融資を実行する銀行は、責任ある金融機関として、指標をモニタリングすることによって、インパクトが継続していることを確認します。

  • 2株式会社格付投資情報センター(R&I)について、詳しくは以下ウェブサイトをご参照ください。
    https://www.r-i.co.jp/
  • 3「健康経営®」は、特定非営利活動法人健康経営研究会の登録商標です。

 

<参考URL>

■三菱重工グループのサステナビリティ

■三菱重工グループ 「SUSTAINABILITY DATABOOK 2024」2024年3月期(2023年度)

■三菱重工グループ 統合レポート 2024年3月期(2023年度)

【関連リリース】
2024年2月9日付ニュース


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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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