プラント巡回点検ロボット EX ROVR : FAQ
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機動性
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不連続な地表面における動作性、階段昇降につき確認したい。
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自律運転モードでEX ROVRは、サイト内の殆どの溝や障害物を乗り越える事が可能。 遠隔操作モードではEX ROVRは更に高い堰や段差を乗り越えることが出来る(堰や段差の形状や表面の状態にもよるが、最大記録は40cm)。 EX ROVRは階段等の前後方向の傾斜や左右方向の傾斜に耐性があり、転倒しない設計。詳細な数値は「製品」ページを参照。
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移動表面の割れ目や穴の検知について確認したい。通路や階段からの落下防止策も確認したい。
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通路上にEX ROVRが乗り越えられない穴があれば当該穴を避ける形でルート設定を行うか、穴の上に橋を渡してEX ROVRが通れるような措置を施す。EX ROVRが乗り越えられる溝の最大幅は「製品」ページを参照。EX ROVRは自己位置を3D LiDARで特定し、地図・シナリオ作成時に事前設定したルート上を移動するので通路や階段の端から落下する危険性は極めて低いが、落下防止のために通路や階段の手すりにワイヤーロープを設置する事が推奨される。
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後進は可能か?
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後方に障害物センサーが無いので自律運転は難しい。 前後にカメラがあり遠隔操作なら対応可能。
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階段昇降中の横方向の安定性は?
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階段昇降時に斜度に平行且つ階段の軸に沿うよう制御している。
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EX ROVRは平面ではない場所では問題ないか?例えば、砂、砂利、グレーチング、凍結面等の上ではどうなるか?
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EX ROVRのクローラ、サブクローラは凸凹な場所でも進めるように設計している。砂利、グレーチングは問題ないと考えるが、柔らかい砂ではクローラが潜って進めない可能性がある。凍結面についてはまだ検証できていないが、クローラで多点接地するので、凍結面、滑面、積雪に対してはその点は車輪や脚に比べて有利になると考えている。
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らせん階段は昇降可能か?
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遠隔操作では昇降可能な場合もあるが自律運転は不可能。
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EX ROVRの走行速度は?
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最大時速1.2kmであり、周囲の人間に危険を及ぼすことは無い。
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EX ROVRはグレーチング上でも走行可能か?
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走行可能。
通信
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操作の遅延と最大通信距離につき確認したい。
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遅延は通信環境と遠隔操作場所に依存する。LTEを用いた場合の遅延は最大で100msec程度であり遠隔操作に支障はない。 LTEが使える場合は遠隔操作に距離の制約はないが、キャリアによる通信制限がある可能性はある。
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通信には何を使っているか?
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4G LTE. Private LTE環境で使うための開発は実施中。
稼働率
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EX ROVRの稼働時間は?
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2時間間充電で最大2時間稼働。
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バッテリーの交換はどの程度で必要となるか
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2000時間稼働か、2年経過のどちらか早いタイミングでの交換
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点検範囲を広げるために、複数台の充電ステーションを設置して使う事は出来るか?
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複数台の充電ステーションを設置する事で点検範囲の拡大が可能。
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バッテリーを外して、充電ステーション以外で充電することは可能か?
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不可能。
防爆認証
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ATEXとICEEX認証の詳細と自動充電の認証につい確認したい。
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Zone1 IIB+H2T3で検定合格済。国内検定だけでなく、国際規格であるIECExと欧州規格であるATEXについても合格済。充電ステーションについてZone1での防爆認定検定合格済。
自律運転
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自律運転に関して確認したい。
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まず遠隔操作で3D LiDARを用いて地図作成を行いシナリオ設定を行う。地図作成とシナリオ設定に要する時間はシナリオの範囲と複雑さに依存するが、通常は1シナリオ設定に要する時間は2日程度。地図作成とシナリオ設定が終われば、EX ROVRは当該地図とシナリオに従い自律運転を実施。複数のシナリオ設定が可能であり、運転員はスケジューラーソフトを用いて容易にシナリオを切り替え可能。
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自律運転中に障害物を発見した場合の対応。
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事前に作成した地図に存在しない障害物をルート上に検知した場合、EX ROVRは自動停止する。 当該障害物が3分以内に(TBD)取り除かれた場合、EX ROVRはシナリオに従い自律運転を継続する。 当該障害物が3分以上(TBD)取り除かれない場合はオペレータにアラームを飛ばす。安全上の配慮から、EX ROVRは自動で障害物を回避する事はせず、運転員が遠隔カメラで確認した上で遠隔操作による障害物回避等の対応を決定し、その後自律運転に戻す運用としている。
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通信遮断の場合の対応について確認したい。
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EX ROVRは自律運転前に3D地図、シナリオ、充電ステーションの地点情報をダウンロードしEX ROVR内に保存する。通信(4G LTE)遮断の場合もシナリオを続行してEXROVRは充電ステーションに自律で帰還する、シナリオ実行中に取得したデータはEXROVRに蓄積される。 充電ステーションに帰還後も通信遮断が継続している場合は次のシナリオは実行されない。
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シナリオ設定の数に制限はあるか?
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制限はない。
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EX ROVRがシナリオ実行中に停止した場合の対応は?
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オペレーターにアラームが飛び、オペレーターが状況確認を行う。
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地図作成シナリオ設定に必要な時間は?
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シナリオの複雑さにもよるが、概ね2日程度。
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ゲージ撮影の再現性は?
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再現性は100%では無いが、高解像度カメラによりカメラ位置の振れ幅をカバーできる。
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EX ROVRは開けた場所でも航行可能か?
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3D LiDARの届く範囲に目印があれば航行可能。目印が無ければ簡単なマーカーを取り付ける。
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ユーザー側が持つプラントの3Dデータをインプットすれば、遠隔操縦による地図作成を省略できるか
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3Dデータのインプットはできない。ロボット自身でマッピングする必要がある
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緊急時にEX ROVRを遠隔操作する事は可能か?
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EX ROVRは遠隔操作可能。これによりEX ROVRを危険エリヤに向かわせ、状況を監視する事が出来る。遠隔操作にはLTE通信が必要。
環境
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積雪や凍結時にEX ROVRは使用可能か?
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平らな表面上であれば、EX ROVRは積雪や凍結が有っても運転可能。階段やスロープに凍結や積雪がある場合には滑落が懸念される為、滑り止め防止の措置が必要。また、豪雨・豪雪の場合は3D LiDARのレーザ屈折や反射が懸念。深い積雪の場合、事前作成した地図とリアルタイムの3D LiDARデータに齟齬が生じ、自己位置特定できない可能性あり。
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雨天で使用可能か?カメラの水滴対策は?
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豪雨では3D LiDARのレーザが屈折反射する為自律運転が難しいが少々の雨は対応可能。
水滴対策としては運転員による定期ふき取りを推奨している。
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直射日光への耐性は?
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運転中に直射日光を受けても支障ないと考える。ステーションで継続して直射日光を受けるのは推奨できないので、ステーションの設置場所は日陰にして頂きたい。撮影に対する日照の影響は条件による。
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耐塩性は?
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可動部は完全密封なので問題ない。部品はアルミが多いが、アルマイト処理を実施しているので、機能は損なわないと考える。
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ロボット本体が耐えられる環境温度は?
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0℃~40℃。
センサー
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暗闇でのカメラとLiDARの検知性能について確認したい。
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3D LiDARと熱画像カメラは暗闇下でも機能する。マニ先端に取り付けるFHDカメラには十分な照度が必要であり、マニ先端に照明ををつけている(最大照度約2,400lux@250mm)。
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計器読み取りの様な画像認識とデータ通信について確認したい。
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マニ先端のカメラは計器に正対(AIでサポート)して撮影する、デジタル画像化には十分な解像度のFHDカメラ撮影画像が要求される事から、重要。第2世代機自体はデジタル画像処理機能を有さないが、デジタル画像処理のソフトやAIによる履歴異常判定機能をクラウドに追加する計画。
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熱画像カメラの性能について確認したい。
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「製品」ページを参照。
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ガス検知センサーの性能について確認したい。
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「製品」ページを参照。
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音響データの取得・監視と異常判定について確認したい。
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可聴範囲内の非圧縮音響データをアップロードする。
AIによる異常判定機能は今後クラウドに追加する予定。
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ガス検知器の校正の期間は?
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2年毎に校正が必要
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EX ROVRに他のセンサーを載せて使う事は可能か?
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必要な防爆センサーが一体化している。センサーの変更は防爆型式検定に影響するため、例えばカメラを変更すると再度防爆型式検定に合格する必要がある。
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動画は記録できないか
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現状は静止画像を自動で取得し、クラウドに保存する機能のみ。通信量の観点から動画記録はできないが、点検中に遠隔操作端末で動画を見て頂くことは可能。
データ解析
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現段階でどのようなプラットフォーム上でのデータ解析を実施しているか確認したい。
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EX ROVRはデータ(可視映像、熱画像、音、ガス濃度)を取得しクラウドにアップロードする、当該データはAIによりクラウド上で解析する。 クラウドにAIを搭載し異常判定可能とする計画。 クラウドを利用する事でロボット本体の防爆認証に影響を与える事なく機能拡張可能。
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データをより有用とする為に、アウトプットデータをより広範囲のデジタルプラットフォームと統合する計画はあるか?
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IAシステムサプライヤーとの協調を模索しており、ロボットデータ管理のシステムを既存のプロセス制御システムと統合する事を考えている。
マニピュレーター
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マニピュレーターについて確認したい。
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(ハンドを除いて)6軸マニピュレーターにより緻密な操作性を持つ。 3指のハンドがマニ先端にあり。詳細は「製品」ページを参照。
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マニピュレータではどのような作業が可能か?
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マニピュレーターの先端力は3kg。非常停止ボタンの操作等を想定している。サポート治具を使えばバルブ操作も可能と考えている。
開発の状況
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EX ROVRは現在どこで使用されているか確認したい。
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EX ROVRは市場投入しており、日本の製油所で運用中。全世界を対象に販売している。
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EX ROVRの今後の計画について確認したい。
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EX ROVRは市場投入しており全世界を対象に販売している。
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製品は現段階で存在するか確認したい。
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EX ROVRは市場投入済、現在複数台製作中。
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自社サイトで試運用可能か?
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可能。試験内容を協議させて頂きたい。
耐久性 メンテナンス
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EX ROVRの耐久性が知りたい。何時間テストしたか。何か耐久性に懸念があれば知りたい、またメンテナンスの要求を知りたい。
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プロトタイプでは累積2,000時間運転している。市場投入した2世代機で石油・ガスプラントでの運転経験を蓄積中。
階段昇降は100回以上実施しており落下したことは無い。メンテナンスは取説を参照願う。
安全
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プラントや運転員に対する衝突対策は?
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速度や重量をもとに衝突エネルギーを算出しリスク評価を実施しており、プラントや運転員に深刻なダメージを与えないと評価している。
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EX ROVR運転中に停止させる場合には如何いった対応となるか?非常停止ボタンはあるか?
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非常停止ボタンあり。更に自律運転モードから遠隔操作もモードに切り替えることで、停止させる事も出来る。
寸法・重量等
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EX ROVRの重量はどの程度か?必要な場合に持ち運び可能か?
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EX ROVRはコンパクトであり、必要に応じ人間で持ち運び可能。寸法、重量の詳細は「製品」ページを参照。
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EX ROVRのマニの最大長さを教えてほしい。
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「製品」ページを参照。
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