日本実験モジュール「きぼう(JEM)」
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宇宙航空開発機構(JAXA)が開発した国際宇宙ステーション(ISS)の日本の宇宙実験棟「きぼう」。
最大4名が長期間滞在・活動できる日本で初めての有人宇宙施設です。アメリカのスペースシャトルで3回に分けられて打ち上げられ、軌道上で国際宇宙ステーションに取り付けられました。三菱重工グループが製造を担当した補給部与圧区(船内保管室)及び与圧部(船内実験室)は、2008年に打ち上げられ、その後に打ち上げられた船外実験プラットフォーム等とともに天文観測、地球観測、材料の実験や製造、ライフサイエンス(宇宙医学、バイオなど)や通信の実験などが行われています。

「きぼう」の構成・当社製造担当部分

写真提供:JAXA

「きぼう」は、

  1. 与圧部(地球とほぼ同じ環境の「船内実験室」)
  2. 曝露部(直接宇宙環境に触れる「きぼう」の外部「船外実験プラットフォーム」)
  3. マニピュレーター(人の代わりをする「ロボットアーム」)
  4. 補給部(“きぼう”の倉庫の役割を持つ「船内保管室」「船外パレット」)
  5. 衛星間通信システム(日本独自で地上との双方向通信を行うもの)

などで構成されています。

また、「船内実験室」には、実験試料などを「船外実験プラットフォーム」とやりとりするための「エアロック」があります。

当社製造担当部分:与圧部(船内実験室)、補給部与圧区(船内保管室)

主要項目

項目 船内実験室 船内保管室
外形 円筒型 円筒型
直径 外径
内径
4.4m
4.2m
4.4m
4.2m
長さ 11.2m 4.2m
乾燥重量 15.9t 4.2t
搭載ラック数 ラック総数23個
(実験ラック10個を含む)
船内実験ラック8個
電力 最大24kw 120V(直流)
通信制御 32ビット計算機システム、高速データ伝送最大95Mbps
環境制御性能 温度:18.3〜26.7度
湿度:25〜70%
搭乗員 通常2名、時間制限付きで最大4名
(居住施設は米国モジュールに依存)
寿命 10年以上

三菱重工グループの実績