モビリティ

車両製作の歴史は明治43年 (1910年)、鉄道院向け客車や土佐電気鉄道向け市街電車を受注した時に始まります。その後も、蒸気機関車 (計244両)、電気機関車 (計100両) 等の鉄道車両を製作してきました。
1970年代からは、新交通システムをはじめとした様々な交通システムの開発を行い、ゴムタイヤ式新交通システム (AGT:Automated Guideway Transit) は、現在までに国内外で500両を超える車両を受注・納入しています。

1.AGT

当社の工場で製作するAGT車両ブランドをご紹介します。

Crystal Mover

Crystal Mover

“Crystal Mover”はAPM (Automated People Mover) と呼ばれる主に空港向けのAGTで、ターミナル間および空
港周辺施設への移動用として使用されています。コンパクトなニュータウンにも適しており、シンガポールのセンカン・プンゴル線では、都市内交通として活躍しています。

Urbanismo-22

Urbanismo-22

“Urbanismo-22”は車両総重量が22tを超えるクラスのAGTです。
“Urbanismo-18”に比べ輸送力は1.6倍あり、都市の主幹交通としても対応できます。ルート計画のしやすさ、経済性、輸送力などが評価されて、マカオでは初めの軌道系交通として採用されました。

Urbanismo-18

Urbanismo-18

“Urbanismo-18”は車両総重量が18tクラスのAGTです。
比較的小型で2ドアの車両ですが、専用軌道を全自動無人運転で運行し、1日の利用者が7万人から12万人の路線で使われています。

Urbanismo-16

Urbanismo-16

“Urbanismo-16”は車両総重量が16tクラスのAGTです。
18tクラスの車両をさらに小型化した1ドア車です。コンパクトシティやニュータウンの主幹交通システムとして1日の利用者が2千人から8万人と大変広い範囲で使われています。

2.鉄道システム (高速鉄道/海外メトロ)

2000年、三菱重工をリーダーとする日本連合7社コンソーシアムが史上初の新幹線輸出となる台湾高速鉄道プロジェクトを受注しました。台湾の二大都市である台北-高雄間345キロを最速90分で結ぶ台湾高速鉄道は2007年に開業しました。
また、2005年には、三菱重工をリーダーとする5社コンソーシアムが、アラブ首長国連邦 (UAE) から中近東初となる全自動無人運転の鉄道システムを受注、2009年にレッドライン、2010年にグリーンラインが開業しました。
当社は、高いプロジェクトマネジメント力を生かして、世界の高速鉄道や海外メトロプロジェクトに参画しています。

台湾高速鉄道軌道工事の様子
台湾高速鉄道軌道工事の様子

3.エアブレーキ装置

鉄道車両用のエアブレーキ事業の歴史は長く、1924年から製作を開始しました。蒸気機関車用から製作が始まったエアブレーキは、新幹線や通勤電車向けなど、国内外で実績を重ねてきました。今日では、国内シェアは約5割に達しています。

オイルフリー空気圧縮機
オイルフリー空気圧縮機
空気圧式キャリパ装置
空気圧式キャリパ装置

三菱重工グループの実績