渡邉 俊樹
アフターサービスを一貫して担う。
自分でやりきる責任感が大きな達成感を生む。
PROFILE
環境問題に興味を持ち始めたきっかけは、小学6年生で体験したモンゴルでのホームステイ。青々とした大草原を思い描いて訪れたモンゴルの地は砂漠化が進行しており、その実態を目の当たりにしたことで、環境問題の深刻さに衝撃を受ける。その後環境問題への関心は高まり続け、環境保全の分野を専門的に学べる大学に進学。そして大気汚染問題に密接に関連したごみ焼却プラント事業を扱うMHIECを志望する。現在はプラントのアフターサービスを行う部署に所属。更新工事の計画立案から現場の工程管理まで幅広い業務に携わる。
01_現在の仕事について
計画から現場管理まで一貫して担当。
どんなフィールドでも活躍できる人材へ。
私の所属するサービスエンジニアリング部は、既設のごみ焼却プラントのアフターサービスを担当する部署です。アフターサービス業務は大きく二つ。プラントの補修計画立案と補修工事です。それぞれ、補修計画を立案するチーフエンジニアと、補修工事の工程管理を行うスーパーバイザーの二つの役割でこの部門は構成されています。チーフエンジニアは、一人につき複数のプラントを受け持つことが多く、お客様と補修内容やコストについてすり合わせながら補修計画を立案する仕事です。スーパーバイザーは各プラントに配属され、チーフエンジニアが作成した計画に沿って、工事現場の安全管理・施工管理・品質管理を行います。私は現在チーフエンジニアを担当していますが、昨年までチーフエンジニアとスーパーバイザーを兼任していました。多くの若手社員は計画立案と現場監督のどちらも担当できるよう経験を積んでいきます。計画と現場管理を一貫して行うことは、言い換えれば業務の中で起こった課題はすべて自分の責任になるということ。一つひとつの計画や現場での指示出しが、プロジェクトに大きな影響を与える。そういった意識を持って目の前の仕事に取り組んでいました。ただ、責任が大きい分、自分の計画した工事が無事終わりお客様に満足いただけたときの達成感が大きいのもこの仕事の特徴の一つ。こうした達成感を味わえるのは、プロジェクトの1から10まで任せてもらえるからこそ。若手のうちからプロジェクトの上流から下流まで経験し、幅広いスキルを磨くことができるのが、サービスエンジニアリング部の魅力だと思います。
02_自分を成長させてくれたもの
初めて受け持つプラントで起こった一大事。
お客様の安心のために、最短での解決を目指す。
入社3年目、初めて一人で受け持った関西のプラントでの出来事は、私を一回りも二回りも成長させてくれました。それは、忘れもしない年末休暇に入った深夜の出来事です。横浜の寮で帰省のために荷造りをしていると、お客様から一本の電話がかかってきました。話を聞くと、発電設備に使われるボイラーチューブの一部から蒸気が吹き出してプラントの運転が止まってしまったというのです。定期的にメンテナンスを行っていても、日々高熱にさらされ続けるボイラーチューブは劣化しやすい箇所。その上、年末で燃やすごみの量が一気に増えたことで今回のトラブルが起きてしまったのです。正月にかけてどんどんごみが増えるタイミングでの運転停止はお客様にとって一大事。いち早く復旧の目処を立てなくてはいけない状況だったため、急いで横浜から関西まで移動。そして現場でチューブの破損状況を確認し、最短で復旧できるよう工事計画を立案。自分一人でやりきることができるのかという不安はありましたが、年明けから工事に着手し、無事に完了させお客様に感謝の言葉を言っていただけたときは、「この仕事をしていてよかった」と心から感じました。お客様の抱える課題に対して、試行錯誤しながらも解決策を提案し、解決できたときにお客様の反応がダイレクトに伝わってくる。これはアフターサービス業務だからこそ感じられるやりがいだと思います。
03_今後の自分のキャリア
ICT導入が遅れているアフターサービスの現状。
業界の課題を解決し、誰もが働きやすい環境へ。
当社のようなエンジニアリング会社では、近年ICT技術を取り入れるようになってきました。特に大きな建設現場では、工事現場でのデジタルサイネージを使った指示出し、3Dスキャナを駆使した現地調査など、現場業務の効率化が図られています。しかし、そういったテクノロジーは、アフターサービスの領域ではまだまだ活用されていません。新設工事や大規模工事と異なり、アフターサービスは予算が限られておりICT技術を取り入れるのが難しいため、メンテナンスの工事にはICT技術をまだ積極的に取り入れられていないのが現状です。しかし、だからといって私たちにできることがないかといえば、決してそんなことはありません。プラントの長寿命化が社会的な課題にもなる中、長年アフターサービスに関するノウハウを蓄積してきたMHIECだからこそ実現できることがある。そう信じて、去年メンテナンス現場へのICT技術の導入施策を論文形式で発表。部内で提案内容を評価いただき、現在サービスエンジニアリング部全体で施策の実現に向けて動き出している最中にあります。そのため、チーフエンジニアとして計画業務の経験やノウハウを蓄積しながら、業界全体の課題解決にも力を入れ、多くの人がより良い働き方ができる環境を整えることができればと思っています。
OFF TIME
コロナ禍になってから家にこもりがちになってしまったので、休日は妻と二人で温泉や見晴らしの良い場所に出かけてリフレッシュするようにしています。最近は花が好きな妻に連れられ、千葉の鴨川にある菜の花畑に行きました。私自身、花にそれほど興味がなかったのですが、一面に咲く菜の花は予想以上にきれいで、花の魅力に触れる良い機会になりました。