開発プロセス・開発試験の重要性

空調機技術部試験課 服部貴之

ルームエアコン、店舗パッケージエアコン、マルチパッケージエアコンなど、主に空調機の開発試験を担当している服部さん。空調機の性能、信頼性、騒音や振動の評価などを行っている。

空調機技術部試験課

服部 貴之

2000年
入社。冷熱事業本部ルームエアコン総括部ルームエアコン技術部開発試験課に配属

2007年
冷熱事業本部空調機技術部試験課主任

2017年
空調機技術部試験課要素チーム主席チーム統括

2019年
空調機技術部商品企画グループ主席

2021年
空調機技術部マーケティング課主席

2022年
空調機技術部試験課課長

  • 2022年現在
現在携わっている部署と仕事内容を具体的に教えてください。

空調機全般の開発試験を担当
計測技術を常にアップデートしながら、的確な試験を実施

ルームエアコン、店舗パッケージエアコン、マルチパッケージエアコンなど、主に空調機全般の開発試験を担当している服部さん。空調機の性能、信頼性、騒音や振動の評価などを行っている。

まず設計計算を行い、段階的に完成度を高めた試作機での試験、さらに生産ラインの試作機での試験と、1つの製品が完成するまで少なくとも、3~4回の試験検証を行うという。

「最も重要なことは、法規や計測方法を熟知して、間違いのない試験結果をアウトプットすることなんです。例えばフロン排出抑制法など法律が変われば、ルールも変わりますよね。だから、製品もそれに適合していく必要があるんです。
お客様に正確な情報をお伝えするためにも、計測技術をアップデートさせながら、計測原理や計測法をしっかりと理解して正しく試験を実施すること。
それが企業として社会に対する責任を果たしていくことにつながると感じています」

仕事へのこだわりや自信があるポイントを教えてください。

“常に何をやるべきか考える”
みっちりと叩き込まれた、プロとしての心得

入社後、最初に配属されたのが試験課だったという服部さん。そこで大ベテランの先輩社員から試験課の仕事について、みっちりと叩き込まれた。

「先輩たちの試験のプロとしての強いプライドを感じ、これを引き継ぎ伝えていくのが自分の役割だと感じました。
今も当時の所属長から言われた“常に何をやるべきか考える”という言葉はいつも心がけています。
その考え方は、現在取り組んでいる設計業務プロセス改革活動にもつながっていると思います」

設計業務プロセス改革活動とは、開発・生産性をあげるために設計プロセスを見直し、革新していく活動のこと。服部さんは約6年前からこの業務に取り組んでいる。

「当初は試験課の立場から、自分の身の回りの業務だけを見直していたのですが、本質的な問題解決のためには、商品企画や技術開発など会社全体を巻き込んで取り組むべきだと考えるようになりました。
そこで社内の研究会などに参加しながら、開発プロセスに新しい手法を取り入れられないかと検討を行い、実践し、課題を明確にすることができました」

今後の目標や展望を教えてください。

試験課長の立場から、開発プロセスを変革したい
そのためには、一人ひとりが“成長したいと感じる企業”に

試験設備や人員の増強が急激に進み、開発はより複雑・高度になってきている今、服部さんは設計業務プロセス改革活動をさらに推し進めることが大切だと感じている。

「試験課長の立場から、現状の開発プロセスを変革したいと考えています。そのためには若手からベテランまで、みんなが会社に本気で参画してもらう必要がありますし、当社がみんなにとって“成長したい”と感じる場であれば、それも可能だと思っています。
まだまだ長い道のりですが、三菱重工サーマルシステムズという成長の場を、当社の社員だけでなく協力会社の方々とも協力しながら、みんなで作り上げていきたいと思っています」

記事一覧

三菱重工の冷熱技術力