人材開発支援助成金制度について

人材開発支援助成金制度とは

労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職業訓練などを段階的かつ体系的に実施する事業主に対して助成する制度です。具体的には、従業員の職業能力開発についての計画(事業内職業能力開発計画、年間職業能力開発計画)に基づいて訓練などを行った事業主に対して、その経費と訓練期間中に支払った賃金の一部を助成します。

この助成金の対象となる訓練は特定訓練コース4種類、及び一般訓練コース5種類がありますが、主として弊研修センターに係る若年人材育成訓練と一般訓練コースについてご案内します。

【特定訓練コース】

  1. 労働生産性向上訓練
  2. 若年人材育成訓練
  3. 熟練技能育成・承継訓練
  4. グローバル人材育成訓練

【一般訓練コース】

助成金を活用できる事業主

この助成金の対象となる事業主の用件は、以下のとおりです。

  1. 雇用保険適用事業所の事業主であること。
  2. 労働組合などの意見を聴いて事業内職業能力開発計画およびこれに基づく年間職業能力開発計画を作成し、その計画の内容を労働者に周知していること。
  3. 職業能力開発推進者を選任していること。
  4. 訓練実施計画届の提出日の前日から起算して6か月前の日から支給申請書の提出日までの間に、雇用する雇用保険被保険者を事業主都合により解雇等(退職勧奨を含む)をしたことがない事業主であること。
  5. 訓練実施計画届の提出日の前日から起算して6か月前の日から支給申請書の提出日までの間に、雇用保険法第23条第1項に規定する特定受給資格者となる離職理由のうち離職区分1A又は3Aに区分される離職理由により離職した者として雇用保険法第13条に規定する受給資格の決定が行われたものの数を、当該事業所における支給申請書提出日における被保険者数で除した割合が6%を超えていない事業主であること。
  6. 従業員に職業訓練などを受けさせる期間中も、所定労働時間労働した場合に支払う通常の賃金の額を支払っていること。
  7. 支給対象経費を事業主が負担していること。

若年人材育成訓練(弊研修センターのコースを受講した場合)の詳細について

訓練開始日において、雇用契約締結後5年以内かつ35 歳未満の若年労働者を対象として職業訓練等を受けさせる事業主に対する助成措置です。

【支給要件】

  1. 中小企業および大企業
  2. 訓練開始日において採用後5年以内かつ35歳未満の若年労働者を対象とする。
  3. 職業訓練1コース当り、訓練時間が延べ10時間以上のものが対象です。(OJTおよびe-learningは対象外)

【支給内容】

  1. 経費助成:訓練に要した受講料(e-learning受講料は対象外)等の経費の45% に相当する額を支給します。(中小企業の場合。大企業の場合は30%相当)
    ただし、1人1コース15万円が限度。(中小企業の場合。大企業は10万円)
  2. 賃金助成:訓練の実施時間1時間当り760円を支給します。(中小企業の場合。大企業の場合は380円)

一般訓練コース(弊研修センターのコースを受講した場合)の詳細について

その雇用する労働者に、職務に関連した専門的な知識及び技能を修得させることを内容とする職業訓練等を受けさせる事業主に対する助成措置です。

【支給要件】

  1. 中小企業
  2. 職業訓練1コース当り、訓練時間が延べ20時間以上のものが対象です。(OJTおよびe-learningは対象外)

【支給内容】

  1. 経費助成:訓練に要した受講料(e-learning受講料は対象外)等の経費の30%に相当する額を支給します。
    ただし、1人1コース7万円が限度。
  2. 賃金助成:訓練の実施時間1時間当り380円を支給します。

(中小企業の定義):A、Bいずれかの条件を満たしておれば、中小企業です。

主たる事業 A:企業の資本の額または、出資の総額 B:企業全体で常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
製造業・建設業・運輸業その他 3億円以下 300人以下

申請の手続き

人材開発支援助成金の申請手続きについて

制度名称 「人材開発支援助成金」
申請先 「都道府県労働局」
受給資格 「年間単位で事前に訓練実施計画の届出を行っていること」

助成金の受給までの流れ

事業主 相談・手続き先
1.「事業内職業能力開発計画」の作成、職業能力開発推進者の選任 ←相談・援助→ 都道府県職業能力開発サービスセンター
2.「事業内職業能力開発計画」に基づき、「年間職業能力開発計画」を作成の上、訓練実施計画届*や訓練カリキュラムと併せて、原則、訓練開始1か月前までに提出 相談・提出→
←返送
都道府県労働局
(相談・受付)
3.「年間職業能力開発計画」に沿って職業訓練を実施
4.支給申請書を訓練の終了後2か月以内に必要な書類を添えて提出 相談・提出→ 都道府県労働局
(支給審査)
*審査には時間を要します。

(支給・不支給の決定)
5.助成金の受け取り ←通知・口座振込
  • 訓練実施計画届の内容に変更が生じた場合は、訓練実施計画変更届の提出が必要です。

お問い合わせ先

人材開発支援助成金の受給のための手続きは、事業所の所在地を管轄する労働局で行います。ご不明な点および手続きなどの詳細については、労働局までお問い合わせください。