エンジニアインタビュー(枇杷島)

所属、肩書、年齢など、属性が異なる女性エンジニア4名に集まってもらい、それぞれの立場から感じる会社の印象、職業観などについて話を聞きました。

プロフィール

岡村さん

空調機技術部
ルームエアコン設計グループ
グループ長
1995年入社

金森さん

品質保証部
品質保証課
課長
2002年入社

角間さん

空調機技術部
店舗パッケージエアコン設計グループ
主任
2009年入社

木村さん

輸送冷凍機部
設計課
2019年入社
 

  • 社員の所属・役職・担当業務等は取材当時のものです。

対談テーマ

年齢も性別も関係なく、一人ひとりの存在が尊重される職場

ー皆さんが三菱重工サーマルシステムズに入社したきっかけを教えてください

[金森]
エネルギー関連の仕事に携わり、社会に貢献したいという思いと、部品ではなく最終製品を作るところで働きたいという思いから、この会社を選びました。学生の頃は、エネルギーを生み出す製品に特に関心を持っていましたが、エネルギーを効率的に使うという観点から、エアコンも興味ある分野の一つでした。
[木村]
まず第一に、エンジニアとして大勢の人の役に立つ仕事に就きたいという思いがありました。そうした中で、輸送冷凍機という製品を知り、先進国では先進国の、新興国では新興国のニーズに応えながら、その国の物流、そして人々の当たり前の暮らしを支えているところに魅力を感じました。この会社を選んだ理由は、学生時代にインターンを経験させていただいた他のどの会社よりも、そうした、人々の生活を支えるものづくりに誇りを持って働いている人が多い印象を受けたからです。
[角間]
私は、自分が携わった仕事をより身近に感じられる業界で働きたいという思いから、モノづくり企業に興味を持ちました。この会社を選んだのは、日本を代表するものづくり企業が空調機を作っているのが、当時の私には少し意外で、どんな会社なのだろうと詳しく企業研究を進めていくうちに、新しいことや面白いことに挑戦できそうな雰囲気を感じたからです。
[岡村]
学生時代は今のようにインターンシップ制度やインターネットで情報を得る環境はなかったのですが、モノづくりをする会社で働きたいと漠然と思っていました。私も角間さんと同じで、もともと飛行機やロケットを作っていると思っていた会社が、家庭用の製品を作っていることに興味を持ったのがきっかけです。

ーでは入社前と入社後で、会社に抱くイメージに何か変化はありましたか?

[金森]
私が入社した頃は、いわゆる庶務さんと呼ばれる女性はいましたが、男性と平等の条件で働いている女性はあまりいなくて、もっと男女平等が進んでいる会社だと思っていたので、少し驚いた記憶があります。もちろん今はずいぶんと状況が変わり、女性の管理職やリーダーも増えてきました。
[角間]
入社前は、お堅い企業というイメージがあって、私が入社した15年前は、割とイメージ通りだったので逆にギャップは感じませんでした。ただその後は、金森さんがお話された雇用状況もそうですし、会社の雰囲気はかなり変わったと感じています。もちろん仕事なので成果に対してはシビアですし、楽しいことばかりではありませんが、チームメンバーはいつも仲が良く、他部署との連携協力も良好。時に冗談も飛び交います。世間ではまだお堅いイメージが残っているようなので、むしろこれから入社される人たちの方が、イメージとは違うと驚かれるかもしれません。
[木村]
私は、会社というより、製品開発に抱いていたイメージにギャップを感じました。顧客のことだけを考えて設計するのではなく、実際は、性能へのこだわりはもちろん、納期や組み立てのしやすさ、安全性、納品後のサービスのしやすさなど、実にいろいろなことが考慮されていて、それを知ったときは、重工業メーカーのリーディングカンパニーとしての責任や誇りのようなものを感じ、身が引き締まりました。
[岡村]
私は、大きな会社だなという印象くらいしかなくて…。入社してからわかることが増え、ようやくいろいろ考えるようになった気がします。この会社の良いところは、とにかく良い人、真面目な人が多いこと。仕事に対する姿勢も真面目で、開発の現場では担当部署のこだわりや知見がぶつかり合うことも少なくありませんが、そんな中でも、困っている人がいれば助け合うし、若い人には手を差し伸べる、そんな雰囲気が常にあって、そういうところがとても良いなと思っています。

ー女性の働きやすさについてはいかがですか?

[金森]
三菱重工の泉澤社長が常々、「一人称」の意識を持って仕事と向き合うことの重要性を説かれていますが、まさに、年齢も性別も所属も肩書も関係なく、一人ひとりの存在が尊重されているという印象があります。もちろんそこには、「周囲のせいにせず、自分でやる」という責任も伴うわけですが、女性だから働きやすいとか、逆に働きにくいといったことをあまり感じる職場ではないと、私自身は思っています。旧姓使用が認められていることもその一つで、これについては人それぞれ考えが異なると思いますが、少なくとも私に限って言えば、積み重ねてきたキャリアを改姓によって分断されることがなかったので、とても幸せなことだと感じました。管理職の立場としては、この先も、性別を意識して変に構えることなく、和気あいあいとして居ごごちのよい職場づくりに努めていきたいですね。
[木村]
女性だからと変に気を遣われることがないので、私としては楽だなと感じています。ちなみにモノづくりの現場なのでそれなりに問題も起こるのですが、そんなときも、落ち着いて適切に対応する人たちがほとんどで、バタバタする姿をあまり見たことがありません。もしかしたら、こうした特徴も、取り立てて性差を意識させない雰囲気を生み出す要因の一つになっているのかもしれません。
[角間]
私の周りでは最近、育児休業や短時間勤務制度を利用する男性社員も増えていて、制度面においても、男性だから女性だからと意識することはどんどん無くなっているように思います。しいて言えば、女性同士の結束みたいなものはまだ何となくあるような気がしますが、これも今後、女性の数がもっと増えていけば変わっていくと思っています。
[岡村]
私が入社した頃、結婚して会社を退職する女性は多かったと思いますが、今は結婚や出産を理由に退職する人は少なくなり、働きやすい環境が整っていると感じます。角間さんが言われたように、仕事と家庭を両立できる制度は充実しているのでこの先は、グループ長としてみなさんが働きやすい職場づくりに取り組んでいかなければいけないと思っています。

エンジニアとして技術力を高め、努力する姿勢が評価される職場

ー続いて、皆さんのお仕事での活躍についても教えてください

[金森]
現在は、品質保証課で課長をしていて、枇杷島では、冷熱製品の品質保証システムの改善をするチームと外製部品の検査係を、神戸では、大型冷凍機の品質管理チームを取りまとめています。自社製品の品質が必要な基準を満たしているかをチェックし、顧客に対し安心や安全を保証する品質保証の仕事は、ものづくり企業にとって最後の砦のような存在。開発対応から市場クレームの対応まで、国内外問わず本当に多くの人たちと関わる仕事なので、知識も人脈も広がり、大変ではありますがやりがいを感じています。グローバル企業として、世界各国の法規への配慮を求められる場面も多く、環境問題に対する意識が高まる中で最近増えているのが、突発的な法規制の変更。対応に漏れがないよう日々、アンテナを高くして情報収集に努めるとともに、これまで以上に社内啓蒙活動の必要性を感じています。
[木村]
輸送冷凍機部の設計課に所属していて、入社2年目から携わっていた国内向け輸送冷凍機の開発が少し前にひと段落しました。右も左も分からない状態で参加した開発。最初は先輩たちに迷惑をかけ続けましたが、途中からは主担当を任せてもらうことができました。特に難しかったのが、設定温度から外れたときのアラームの設計です。厳格すぎると、全然トラックが運行できないし、緩すぎると運ぶ品物を駄目にしてしまいます。運送会社を訪ね、実際に運転されるドライバーさんたちに何度も話を聞いて回りました。初めて製品が売れた時は、自分でも驚くほど嬉しかったです。自分が担当した製品は、プロにお金を出す価値があると認められたのだと感動しました。入社前は仕事で感動する日なんて自分には訪れないだろうと思っていたので、嬉しい誤算でした。今はまた別の、アジア向け輸送冷凍機のプロジェクトが進行中。使用先の国が異なると、外気温や路面状況、流通や物流の常識も変わるので、また考えることが山積みですが、楽しみながら頑張りたいと思っています。
[角間]
業務用空調機を扱う部署に所属し、欧州向け空調機のリモコンの設計開発を中心に、室内機の開発や維持業務にも携わっています。製品開発に関して言えば、製品仕様の初期検討から、図面の作成、制御仕様書の作成、試作品による開発評価試験に至るまで、とても幅広い業務に携われるのが、この会社の魅力だと感じています。これまでの仕事で特に印象に残っているのは、希望が通って設計部署に異動した後、初めて取りまとめを担当し、現在も携わっているリモコンの開発プロジェクトです。私の好きなように作っていいと言われ、マーケティングもかなり時間をかけて行いました。クライアントからのリクエストでデザイン性にも大変こだわった手のひらサイズのリモコンで、デザインコンペを経て、試作品を手にしたときは本当に感動しました。今もまだ、満足いただくための制御仕様などを検討している最中ですが、すでにかなり愛着が湧いていて、きっとこの先も、私にとって忘れられない製品になりそうです。
[岡村]
入社してからこれまで一貫して、国内外の家庭用エアコンの開発に携わってきました。現在は、ルームエアコン設計グループのグループ長として開発全体のマネジメントを任されています。印象に残っている仕事は、2017年に発売した海外向けの家庭用エアコンの開発です。初めて開発リーダーを任された開発で、ヨーロッパ市場を調査し、現地のスタッフたちと話し合いを重ね、コンセプトを決めていきました。家庭用エアコンというと四角くて白い箱をイメージされる人が多いと思いますが、少しでも差別化が図れるようにデザイン性を重視した製品の開発に着手。工夫を重ね、苦しみもいっぱい乗り越えて、製品を作り上げた結果、有り難いことにイタリアとオーストラリアでデザイン賞を受賞することができました。

ーところで三菱重工サーマルシステムズは、女性がキャリアアップしていくための環境が整っている会社だと思いますか?

[金森]
キャリアアップできる機会が与えられるかといえば、それは当然、与えられます。ただ、女性が…ということではなく、キャリアを積もうと努力する人に対しては、男女の分け隔てなく応援してくれる環境があるというのが、私の認識です。あと一つ付け加えるとしたら、時には積極的でない人、つまり自分の可能性にまだ気づいていない人にもちゃんとチャレンジさせてくれる会社だと思っています。
[角間]
制度は本当に整っているので、家庭と仕事を両立しつつキャリアアップできる会社だと思います。ただ、金森さん、岡村さんのお二人もそうですが、現在、役職に就かれている女性たちを見ると、皆、バリバリ仕事ができてカッコいい人たちばかりなので、もう少し、のんびりしている人のモデルケースも見てみたいというのが正直な気持ちです。そういう人がこの先、もっと増えていくといいのですが…。
[金森]
バリバリとのんびり、どちらもいいと思いますよ。性別に関係なく平等に機会が与えられるという意味では、そこもやっぱり「こうあるべき」みたいな姿はあまり意識しない方がいい。自分の思う通りにキャリアを積み重ねていくことが大事だと思います。うまくいかないことが出てきたら、そのときはまた会社が対応すればいいわけですから。
[木村]
エンジニアとして技術力を高めていれば、男性も女性も、当たり前のこととして評価される職場なので、そういった意味では、女性がキャリアを磨く環境も整っていると思います。ただ、制度が整っているだけだと、本当はキャリアアップを目指したいのに、「時短勤務をすればきっとまわりに迷惑をかけてしまうはずだ」などと自己完結して諦めてしまう若い世代もいるかもしれません。キャリアデザイン面談(*)以外にも、もう少し日常的に上司とキャリアについて話し合える機会が増えてくれると嬉しいですね。あと個人的には、途中で急にのんびりからバリバリに方針を転換して順調にキャリアアップすることはできるのかといった不安もあります。
  • 年1回、所属長と従業員が今後のキャリア形成について話し合う面談
[岡村]
のんびりというのは手を抜くという意味ではないでしょうから、頑張り方は人それぞれでいいと思います。いつも仕事だけに全力である必要はないし、今、自分がやりたいと思うことを一生懸命やるのが一番大事ではないでしょうか。
[金森]
仕事に対する考え方は変わっていいんです。熱量が変化したときは、ちゃんと周りが気づいてくれるはず。ここは本当にそういう会社だと思うので、先回りして不安にならなくてもいいですよ。

いろんな選択肢がある会社。だから安心して挑戦もできる。

ー皆さんの目標や、今後、挑戦したいことを教えてください

[木村]
まずは最近取り組み始めた海外製品の開発に力を注ぎたいと思っています。そうした中、今後は現地の技術担当や販売担当の人たちとコミュニケーションを取る機会も増えてくると思うので、言語の壁に負けず、設計者としてちゃんと信頼を勝ち取るというのが当面の目標です。
[角間]
設計者としてはまだまだ経験が浅いのですが、自分が世に送り出した製品を使ったお客様に満足いただき、喜びや感謝の声をいつかいただけることを目標にして、これからも良い製品づくりを続けていきたいと思っています。
[岡村]
私も設計者なので、お客様に「買って良かった」と思っていただける製品を作るのが一番の目標です。今は、それをグループの皆と一緒に作り上げていきたいと思っています。
[金森]
会社が良い製品を作り続けていくための環境づくりに力を注ぐ。会社の品質保証を司る仕事なので、今は、これに尽きますね。

ーでは最後に、就職活動中の人たちへメッセージをお願いします

[木村]
今の時代は、本当にいろいろな選択肢があると思っています。就職以外に、留学や進学を選ぶことも可能だし、起業だってできます。海外で働くという選択肢もあるでしょう。だからこそ、自分が大事にしたいものは何なのか、好きなものは何か、何を実現したいのか、今一度、よく考えてみてください。そして出てきた答えが、三菱重工サーマルシステムズだったなら、それほど嬉しいことはありません。
[角間]
ここは、従業員のワークライフバランスの実現を真剣に考えてくれる会社です。支援制度も本当に整っているので、男女ともに無理をすることなく、家庭を持ちながらキャリアを磨くことができると思います。これから皆さんは、いろいろな仕事や企業のリサーチをされると思いますが、三菱重工サーマルシステムズを、なりたい自分に近づくための候補の一つに入れてもらえると嬉しいです。
[金森]
繰り返しになりますが、ここは、男女の分け隔てなく、チャレンジする人を応援してくれる会社です。一緒に成長しながら、世界に誇れる品質の冷熱製品を作っていきましょう。皆さんの入社をお待ちしています。
[岡村]
まずは今、自分がやりたいことが何なのか、しっかり考えてみてください。いろいろな会社がありますが、まずは、一番やりたいことに挑戦してみるのが良いと思います。ただ、皆さんの人生はこの先、まだ長く、自分がやりたいことも大切にしたいことも、どんどん変化していくはずです。そんなときにもし挑戦しづらい環境だったり、働き方の選択肢が少ない職場だったら困るはず。そう思った人はぜひ、三菱重工サーマルシステムズを候補の一つとして考えてみてください。いろいろな挑戦ができて、選択肢もたくさんある会社です。