液体リチウム試験ループ
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世界最大のリチウム流量を持つ液体リチウム流動試験装置

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核融合原形炉の実現に大きな役割を果たす

国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学実証・工学設計活動(EVEDA)において、加速器で加速した重陽子ビームをリチウムに入射させ、中性子を発生させる標的設備(液体リチウムターゲット)の実証を行うための装置です。

核融合原型炉の実現に向けて

核融合原型炉用の材料を開発・試験するための国際核融合材料照射施設(International Fusion Material Irradiation Facility IFMIF)の建設に向けた工学的な実証・設計活動が、国際協力の下で進められています(IFMIF/EVEDA事業といいます)。
液体リチウム試験ループはこの工学実証活動の一つとして、材料照射用中性子の発生源となるリチウムターゲットの健全性を評価するための装置です。
実証試験では毎秒20メートルの高速リチウム流れの安定性とリチウムループの長時間健全性(安定連続運転含む)を評価するとともに、リチウム機器等の長期健全性に影響するリチウム純化に関する実証試験を行います。
このループは、リチウムと同じ液体金属に属するナトリウム(高速増殖炉用冷却材)について、40年近い取扱実績・技術を有する大洗研究開発センターに建設されます。

IFMIFリチウムターゲット及びテストモジュール(イメージ図)
大洗研究開発センター全景

液体リチウム試験ループの主要仕様

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ループ主要構成材料 ステンレス鋼(SUS304)
リチウム取扱(保有)量 2,500kg(約5m3
設計/最高使用温度 400°C/350°C
通常運転温度 250°C~300°C
流量(最大) 3,000L/min
流速 主要配管(6B) <3m/sec
ターゲットアッセンブリ ~20m/sec
安全対策 ナトリウム試験装置と同等

建設状況

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2009年11月2日 建設工事に着手
2009年12月2日 地中杭の打ち込み開始
2009年12月24日 基礎コンクリートの注入
2010年1月18日 架台基礎(土間)の完成
2010年1月21日 架台フレーム据付開始
2010年3月16日 電源設備の据付開始
2010年3月19日 ループ架台の完成
2010年3月26日 リチウム機器の据付開始
2010年4月27日 配管の接続に着手
基礎コンクリートの注入(2009年12月24日)
架台フレームの組み立て(2010年1月26日)
電源設備の搬入(2010年3月16日)
リチウム機器の据付開始(2010年3月26日)
ループ全景(2010年4月19日現在)

三菱重工グループの実績